評価・昇進・管理職の失敗から学ぶ
評価・昇進・管理職の失敗には、共通する根っこがあります。それは、「頑張っていれば、いつか分かってもらえる」と考えて、自分に何が期待されているのかを、確かめないまま進んでしまうことです。ふわっとした目標を並べる、昇進の打診に何も聞かずに答える、後輩に正解を渡しすぎる、管理職になってもプレイヤーのまま走る。どれも、期待とのずれを確かめていれば防げた失敗です。評価も昇進も、「期待を言葉で確かめること」から始まります。この記事では、まなぶの振り返りをもとに、つまずきやすい場面を4つに分けて、それぞれ読んでほしい記事を紹介します。
上期の評価面談のあと、川沿いの遊歩道で
10月の上期の評価面談のあと、まなぶは会社の近くの川沿いの遊歩道を、少し遠回りして歩いていました。面談では、上司から「下期の目標の立て方がよくなったね」と言われた一方で、「後輩の指導は、まだ手探りだね」とも言われました。評価そのものは悪くありませんでしたが、まなぶの胸には、この1年のいくつもの場面が浮かんでいました。上司と話した30分のあいだに、まなぶは自分が「何を頑張ったか」ばかりを話していて、「何を期待されていたか」をほとんど聞いていなかったことに気づきました。
思い返すと、この1年は、評価にまつわる失敗が続いていました。上期の目標は5つも並べて、どれも「できた」と言えないまま中間面談を迎えました。春から指導役になった後輩には、先回りして正解を渡しすぎ、本人が自分で考えるのを怖がるようになってしまいました。陶芸教室で知り合ったAさんは昇進の話を何も聞かずに断ったことを、スーパー銭湯で会うAさんは課長になってもプレイヤーのまま走り続けたことを、それぞれ後悔していました。
「どれも、相手が自分に何を期待しているのかを、確かめないまま動いていたんだ」。まなぶは歩きながら、そう気づきました。頑張る方向をまちがえていたのではなく、頑張る前に、方向を確かめていなかったのです。評価や昇進のつまずきは、目標を立てるとき・昇進を打診されたとき・人を育てるとき・管理職になったときの、4つの場面に集まっていたのです。
評価・昇進・管理職でつまずきやすい4つの場面
評価の目標を、立てるとき
よくある失敗は、「〜を強化する」「〜に取り組む」のように、終わったかどうかを判断できない目標を、いくつも並べてしまうことです。目標は2〜3つに絞り、「何を・どこまで・いつまでに」で書くのが基本です。目標を書く前に、上司にチームが今期一番大事にしていることを聞いておくと、評価とつながりやすくなります。まず今日できるのは、今の目標シートを開いて、「終わったかどうかが分かる書き方になっているか」を確かめることです。この場面でよくあるサインは、「中間面談で、進み具合を数字や事実で説明できない」ことです。
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昇進の話を、もらったとき
よくある失敗は、驚きと不安のまま、昇進したら何が変わるのかを確かめずに、その場で答えてしまうことです。昇進の打診は、すぐに答える場ではなく、確かめてから決める場です。返事の時期を決めて持ち帰り、仕事の範囲や働き方、支えてもらえることを上司に聞いてみましょう。まず今日できるのは、もし昇進の話が来たら聞きたいことを、3つだけメモしておくことです。この場面でよくあるサインは、「不安な気持ちを、断る理由としてしか考えていない」ことです。
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後輩や部下を、育てるとき
よくある失敗は、「自分でやったほうが早い」と仕事を取り上げたり、正解を先に言いすぎたりして、後輩が自分で考える機会を奪ってしまうことです。指導役の仕事は、正解を渡すことではなく、後輩が考えられる場をつくることです。質問されたら、まず「あなたならどうする?」と聞き返し、直すことは大事なものから2〜3つに絞りましょう。まず今日できるのは、後輩の仕事の中から、よくできたところを一つ見つけて伝えることです。この場面でよくあるサインは、「後輩からの質問が、前より減っている」ことです。
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初めて、管理職になったとき
よくある失敗は、これまでどおり自分の担当を抱えたまま、メンバーと話す時間やチームを整える時間を後回しにしてしまうことです。管理職になると、評価される「成果」は、自分の成果からチームの成果に変わります。自分の担当の一部を引き継ぎ、メンバーとの面談を先に予定に入れましょう。まず今日できるのは、上司に「管理職として、何ができたら成果と言えますか」と確かめることです。この場面でよくあるサインは、「自分の数字は伸びているのに、チームの数字が伸びていない」ことです。
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期待を確かめずに進む人と、期待を言葉で確かめる人の違い
今の自分がどの場面にいるかを確かめるチェックリスト
当てはまる項目が多い場面ほど、期待を確かめ直す効果が大きい場面です。いくつも当てはまっても大丈夫です。どの場面も、ほんの少し確かめ方を変えるだけで、見え方が変わります。気になる場面の記事から読んでみてください。
- 目標シートに、「強化する」「取り組む」で終わる目標がある(場面1)
- チームが今期一番大事にしていることを、上司に聞いたことがない(場面1)
- 昇進の話が来たら、すぐに断ってしまいそうだ(場面2)
- 昇進したら何が変わるのか、具体的に知らない(場面2)
- 後輩の仕事を、つい自分で引き取ってしまう(場面3)
- 後輩の資料を、全部直してから返している(場面3)
- 管理職になってからも、自分の担当で手いっぱいだ(場面4)
4つの場面は、キャリアの節目ごとに順番にやってきます。目標を立てる場面は毎年やってきますが、昇進の打診や管理職になる場面は、何年かに一度しか訪れません。だからこそ、その場面が来る前に、考え方だけでも知っておくことが大切です。まなぶの場合、今いちばん近いのは、場面1と場面3でした。今の自分がどの場面にいても、やるべきことの最初の一歩は同じです。「自分に何が期待されているのか」を、相手に言葉で確かめること。まなぶも、川沿いの遊歩道を歩き終えたあと、下期の後輩の指導について上司と一度話す時間をもらおうと決めました。頑張りを伝えるより先に、期待を確かめる。その順番を変えるだけで、評価はずっと分かりやすいものになります。期待が分かれば、毎日の仕事の選び方も、上司との話し方も、自然と変わっていきます。
仕事の失敗を減らすために
期待を確かめながら働くには、自分の強みを客観的に知ることと、目標ややることを見える化しておくことが役立ちます。
市場価値から本当のキャリアパスを見出すサービス【ミイダス】
第三者視点で、自分の強みや適性を整理するのを手伝ってもらえるタイプです。自分の得意なことが言葉になると、上司と目標をすり合わせるときや、昇進を考えるときの材料になります。
タイムマネジメント・スケジュール管理ツール【todoist】
目標や、後輩・メンバーとの面談の予定を、期限つきで一覧にできるタイプです。月に一度の目標の見直しや、面談の時間を先に押さえておけば、忙しさに流されずに続けられます。
まなぶ
みらい
まなぶ評価・昇進・管理職の失敗の根っこは、「頑張っていれば分かってもらえる」と考えて、期待を確かめないまま進んでしまうことです。目標は答え合わせできる形で、昇進は確かめてから決め、人を育てるときは考える場をつくり、管理職になったらチームを走らせる。評価・昇進・管理職の記事は、評価・昇進・管理職の記事一覧からすべて読むことができます。
仕事の進め方や報連相、働き方など、仕事のほかの場面の失敗もあわせて知りたいときは、仕事で失敗する人の特徴7選も読んでみてください。

