結論

人気ランキングで資格を選んで失敗する人の多くは、「みんなが選んでいる資格なら、自分にも役立つはず」と考えて、ランキングの上位にある資格を、自分の仕事や目的とのつながりを確かめないまま選んでしまう人です。ランキングは、多くの人にとっての「人気」を表しているだけで、自分にとっての「必要」を教えてくれるわけではありません。目的のない勉強は、忙しくなるとすぐに止まってしまいます。ランキングは「答え」ではなく、「選ぶきっかけ」にすぎないのです。この記事では、まなぶの失敗ストーリーをもとに、人気ランキングで資格を選んで失敗した原因と、ランキングの上手な使い方を解説します。

1失敗ストーリー

ランキング1位の資格を、3か月でやめた話

3年前の秋の夜、ソファでスマートフォンの資格ランキングを見て、目を輝かせるまなぶのイラスト

3年前、まなぶは、前の会社で働きながら、「このままでいいのだろうか」と迷っていました。そのころのまなぶは、「伸びる業界ランキング」や「年収が上がる仕事ランキング」を、毎晩のようにスマートフォンで見ていました。ある秋の夜、目にとまったのが「今年取るべき資格ランキング」という記事です。1位は、不動産の取引に関わる国家資格でした。「人気があって、どこでも通用する。これを取れば、きっと道が開ける」。まなぶは、翌日には書店でテキストと問題集をそろえていました。

試験は、年に1回だけ。まなぶは、翌年の試験を目指して、12月から勉強を始めました。手帳には「来年の秋、合格」とだけ大きく書きました。最初の1か月は、毎晩テキストを開いていました。けれども、法律の言葉が並ぶページは、読んでも読んでも頭に入ってきません。前の会社の仕事で、不動産の知識を使う場面は一度もなく、勉強した内容を思い出すきっかけもありませんでした。

年が明け、仕事が忙しくなると、勉強する日は週に1回、2週間に1回と減っていきました。3月のある夜、まなぶは、開いたテキストを前に、ふと手が止まりました。「この資格を取って、自分は何がしたいんだっけ」。答えが出てきませんでした。ランキングの1位という理由だけで選び、自分にとって必要な理由は、一つもなかったのです。

まなぶは、そのままテキストを閉じ、本棚の奥にしまいました。テキストと問題集、模擬試験の費用は、ほとんど無駄になってしまいました。それ以上に悔しかったのは、勉強に使っていた3か月の夜を、本当にやりたいことを考える時間に使えなかったことでした。本棚の奥のテキストを見るたびに、まなぶは、ランキングに答えを預けていた自分を思い出しました。

2原因分析

人気ランキングで資格を選んで失敗した5つの原因

1

ランキングを、自分への答えだと思っていた

ランキングは、多くの人が選んでいる資格や、話題になっている資格を並べたものです。けれども、その資格がどの仕事に、どんな人にとって役立つのかまでは、教えてくれません。ランキングを見たら、上位の資格を「自分の仕事や目的に、どうつながるか」で一つずつ確かめることが大切です。つながりを説明できない資格は、今の自分にとって、上位である意味がありません。ランキングの順位よりも、自分の目的に近い順に並べ直してみましょう。

2

迷いを、資格でうめようとしていた

まなぶは、これからの働き方に迷っていた時期に、「資格を取れば道が開ける」と考えていました。けれども、何をしたいのかが決まらないまま資格を選んでも、その資格が進む道を決めてくれるわけではありません。迷っているときほど、資格を選ぶ前に、「これからどんな仕事をしたいのか」を考える時間をとることが大切です。やりたいことが少しでも見えてくれば、必要な資格は自然としぼられていきます。迷いと向き合うことは、資格の勉強より先にやるべき準備なのです。

3

その資格を使っている人の話を、聞いていなかった

ランキングや記事の言葉だけでは、その資格を持っている人が、実際にどんな仕事をしているのかは分かりません。選ぶ前に、その資格を仕事で使っている人に、「どんな場面で役立っているか」「取るまでにどのくらいかかったか」を聞いてみると、自分に合うかどうかが見えてきます。知り合いがいなければ、資格を生かした仕事の求人を見て、どんな人が求められているかを確かめるのも一つの方法です。実際の声を聞くと、ランキングでは分からない大変さや面白さも見えてきます。

4

勉強の内容が、自分に合うかを確かめていなかった

資格の勉強は、何か月も続きます。勉強の内容に興味が持てないと、どれだけ人気のある資格でも、続けるのは難しくなります。テキストを買う前に、書店で数ページを読んだり、無料の問題を解いてみたりして、勉強の中身が自分に合うかを確かめるようにしましょう。少し試してみて「面白い」と思えるかどうかは、続けられるかどうかの大切な手がかりです。合わないと感じたら、それも立派な判断の材料です。

5

試験までの道のりを、具体的に考えていなかった

年に1回しか試験がない資格は、一度つまずくと、次の機会まで1年待つことになります。まなぶは、試験の日までの計画を立てないまま、気持ちだけで勉強を始めていました。選ぶ段階で、試験の回数や日程、合格までにどのくらいの勉強の時間がかかるといわれているかを確かめ、自分の仕事や生活の中で、その時間をつくれるかを考えましょう。無理のない道のりが描ける資格を選ぶことも、立派な資格選びの基準です。道のりが見えていれば、途中で迷ったときにも立ち戻る場所ができます。

3図解

ランキングで決める人と、ランキングをきっかけに考える人の違い

⚠ 人気ランキングで資格を選んで失敗する人のパターン
ランキングの上位を見て、すぐに教材をそろえる
↓
迷いを資格でうめようとし、使う場面を考えない
↓
勉強の中身や試験までの道のりを確かめない
↓
忙しくなると勉強が止まり、時間とお金を無駄にしてしまう
◎ ランキングを上手に使う人のパターン
ランキングの資格を、自分の目的とのつながりで確かめる
↓
その資格を使っている人の話を聞き、勉強の中身を少し試す
↓
試験の日程と勉強の時間から、無理のない道のりを描く
↓
自分に必要な資格を選べて、最後まで勉強を続けられる
4解決策

人気ランキングで資格を選んで失敗しないためのチェックリスト

ランキングで気になる資格を見つけたら、教材をそろえる前に、次の項目を確かめてみてください。ランキングは、確かめるための入口として使えば、とても便利な情報です。

  • その資格が、自分の仕事や目的にどうつながるかを書き出した
  • 迷っているときは、資格の前に、やりたい仕事を考えた
  • その資格を使っている人の話を聞いた、または求人を確かめた
  • 書店や無料の問題で、勉強の中身が合うかを少し試した
  • 試験の回数・日程と、合格までの勉強の時間の目安を調べた
  • 自分の生活の中で、その時間をつくれるかを考えた

まなぶは今、資格のランキングを見ても、すぐには教材を買わないようにしています。気になる資格があれば、まず手帳に「この資格で何をしたいか」を書き、書けなければ、その資格はいったん見送ります。今は、取引先の数字を読み解く力をつけたいという目的があるので、データの分析につながる勉強を選び、会社でその分野に詳しい先輩に話を聞いてから始めました。本棚の奥のテキストは、今でも自分への戒めとして残しているそうです。「ランキングは、答えじゃなくて、考えるきっかけだったんだな」。まなぶは、そう思っています。

5おすすめサービス

資格と学び直しで後悔しないために

ランキングに振り回されずに資格を選ぶには、自分の強みや方向を客観的に知ることと、目的に合わせて基礎から学べる場を選ぶことが役立ちます。

A
自分の市場価値やキャリアの方向性を客観視したい人向け

市場価値から本当のキャリアパスを見出すサービス【ミイダス】

第三者視点で、自分の強みや適性、これまでのキャリアの棚卸しを手伝ってもらえるタイプです。これからの方向に迷っているときに、ランキングではなく、自分の強みから資格を考えるきっかけになります。

診断してみる

B
幅広い資格から比べて選びたい人向け

資格取得・キャリアアップの【ヒューマンアカデミー】

パソコン・IT、AI、ビジネスなど、幅広い分野の資格講座から、目的に合うものを比べて選べるタイプです。ランキングの順位ではなく、自分の目的に合う講座かどうかを、無料の相談で確かめてから選べます。

講座を見てみる

まなぶまなぶ
ランキング1位という理由だけで資格を選んで、3か月で勉強をやめてしまいました…。
みらいみらい
ランキングは答えではなく、選ぶきっかけにすぎません。上位の資格を、自分の目的とのつながりで確かめましょう。その資格を使っている人の話を聞き、勉強の中身を少し試してから選ぶと安心です。
まなぶまなぶ
人気より、自分にとって必要かどうかで選べばいいんですね。

人気ランキングで資格を選んで失敗する原因は、みんなが選んでいるなら自分にも役立つと考えて、自分の目的とのつながりを確かめないまま選んでしまうことです。目的とのつながりを書き出し、使っている人の話を聞き、勉強の中身を試し、試験までの道のりを描く。それだけで、自分に本当に必要な資格を選べるようになります。資格選びで失敗しないための考え方は、資格選びの失敗から学ぶでまとめています。

資格選びについては、役に立たない資格を取って後悔する理由や資格の選び方で失敗しない方法もあわせて読んでみてください。

ABOUT ME
アバター
みらい
みんなの失敗談を共有して、たくさんの学びや共感をお届けするメディア「https://SHIPPAI.JP」を運営しています