未経験の職種で入社後に失敗する人の特徴5選
未経験の職種で入社後に失敗する人の多くは、「内定をもらえたのだから、あとは頑張れば追いつける」と考えて、何を、いつまでに、どう覚えればよいのかを確かめないまま、分からないことを一人で抱えこんでしまう人です。未経験の職種では、最初の数か月は分からないことだらけで当たり前です。けれども、聞き方や覚え方を工夫しないまま時間が過ぎると、まわりとの差が広がり、自信を失ってしまいます。未経験の職種の入社後は「一人で追いつく期間」ではなく、「周りの力を借りて立ち上がる期間」です。この記事では、まなぶが聞いたAさんの失敗ストーリーをもとに、未経験の職種で入社後に失敗する人の特徴と、最初の数か月の過ごし方を解説します。
3か月たっても、会議の話についていけなかったAさんの話
日曜日の夕方、まなぶがマンションの中庭のベンチで休んでいると、隣の部屋に住むAさん(30代女性)が、買い物袋を手に通りかかりました。Aさんは、アパレルの販売員として10年働いたあと、今年の春、未経験で通販会社の商品企画の仕事に転職したそうです。ベンチに腰かけると、Aさんは「最初の3か月は、毎日会社に行くのがこわかったの」と話し始めました。(登場する人物は、よくある失敗をもとに編集部が再現したものです)
内定をもらったとき、Aさんは「お客様のことは誰よりも分かっている。仕事はあとから覚えればいい」と思っていました。ところが、入社すると、会議ではアクセス数や購入率、在庫の回転といった言葉が当たり前のように飛び交いました。表計算のソフトで数字をまとめる作業も、Aさんにはほとんど経験がありません。まわりの同僚は年下ばかりで、忙しそうにしている姿を見ると、「こんなことも分からないのか、と思われたくない」と、質問をためらうようになりました。
分からない言葉は、夜に家でこっそり調べました。それでも、追いつくどころか、毎日新しい言葉と作業が増えていきます。3か月がたったころ、初めて任された新商品の企画書を出すと、上司から「販売の現場の視点はいいね。でも、数字の根拠がほとんどない。分からないところは、どうして聞いてくれなかったの」と言われました。一人で追いつこうとして、聞けば数分で分かることに、何日も使っていたのです。
その夜、Aさんは、ノートいっぱいに書かれた「分からない言葉」の一覧を見て、涙が出そうになったそうです。「聞いたら迷惑だと思っていたけれど、聞かないほうが、ずっと周りに迷惑をかけていたんだよね」。Aさんは、中庭の植えこみを眺めながら、静かにそう話してくれました。
未経験の職種で入社後に失敗する人の特徴5選
何を、いつまでに覚えればよいかを確かめていない
未経験の職種では、覚えることが多すぎて、何から手をつければよいか分からなくなりがちです。手当たりしだいに調べていると、大事なことが後回しになります。入社してすぐに、上司に「最初の3か月で、何ができるようになっていればよいですか」と確かめることが大切です。目標がはっきりすれば、覚える順番も決まり、自分の成長も確かめやすくなります。月に一度、その目標に近づいているかを上司と一緒に振り返ると、ずれにも早く気づけます。
分からないことを、一人で調べ続けている
「こんなことも分からないのか」と思われたくなくて、質問をためらう人は少なくありません。けれども、会社ごとの言葉の使い方や、作業のやり方は、外で調べても分からないことが多いものです。分からないことは、メモにためておき、1日に一度、まとめて聞く時間をもらうと、相手の手を何度も止めずにすみます。「15分だけ、質問させてください」と先に伝えておけば、相手も答えやすくなります。調べて分かったことも、合っているかを一度確かめてもらいましょう。
前の仕事の強みを、使っていない
新しい仕事に慣れることに必死になると、前の仕事で身につけた強みを忘れてしまいがちです。けれども、未経験の職種に採用されたのは、その強みを期待されているからでもあります。前の仕事の経験が生きる場面を、自分から探して使ってみると、早い段階で役に立つ実感が持てます。Aさんの場合なら、販売の現場で聞いてきたお客様の声を、企画会議で紹介するだけでも、チームにとって大きな助けになったはずです。
基本の道具の使い方を、後回しにしている
新しい職種では、表計算のソフトや社内のシステムなど、毎日使う道具に慣れていないと、それだけで作業が遅くなります。毎日使う道具の基本だけは、入社前後の早い時期に集中して身につけるようにしましょう。休日に数時間でも練習しておくと、仕事の中身を覚えることに時間を使えるようになります。会社に研修や手引きがあるかどうかも、早めに確かめておきましょう。
年下の先輩に、頼ることをためらっている
未経験の職種に移ると、自分より若い人が先輩になることがよくあります。年下の人に教わることに気おくれして、距離をとってしまうと、仕事を覚える機会を自分から減らしてしまいます。年齢ではなく、その仕事の経験の長さで考え、素直に教わる姿勢を持ちましょう。教わったことにお礼を伝え、自分の得意なことで手を貸せる場面があれば、お返しをするのも効果的です。お互いに教え合える関係ができれば、職場はぐっと居心地のよい場所になります。最初の数か月は、教わることがいちばん大事な仕事だと考えてもよいのです。
一人で追いつこうとする人と、周りの力を借りて立ち上がる人の違い
未経験の職種で入社後に失敗しないためのチェックリスト
未経験の職種に入社したら、最初の1か月のうちに、次の項目を確かめてみてください。立ち上がりの時期の過ごし方で、そのあとの仕事のしやすさは大きく変わります。
- 上司に、最初の3か月でできるようになることを確かめた
- 分からないことを、メモにためている
- 1日に一度、まとめて質問する時間をもらっている
- 毎日使う道具の基本を、早い時期に身につけた
- 前の仕事の強みが生きる場面を、自分から探している
- 年下の先輩にも、素直に教わるようにしている
- 月に一度、目標に近づいているかを上司と振り返っている
Aさんは、上司と話した次の日から、分からないことをノートにため、夕方に先輩に15分だけ質問させてもらうことにしました。上司とは「半年で、数字の根拠のある企画書を一人で書けるようになる」という目標を決めました。休日には表計算のソフトの基本を練習し、企画会議では、販売の現場で聞いてきたお客様の声を毎回一つずつ紹介するようにしました。半年後、Aさんの企画した商品は、初めての売れ筋に入ったそうです。「年下の先輩に教わるのが恥ずかしかったけど、今は私が、お客様の気持ちを先輩に教えているの」。Aさんは、そう言って笑っていました。中途入社のあとに一人で抱えこむ失敗については、中途入社で放置されて失敗する人の特徴5選でも紹介しています。
キャリアチェンジで後悔しないために
未経験の職種で立ち上がるには、入社前に仕事の中身と教わる仕組みを確かめておくことが大切です。
企業口コミ・評判サービス【エン カイシャ】
実際に働いた人の声から、仕事内容や社風、働き方の実態を確認できるタイプです。未経験で入った人がどのように仕事を覚えているか、教える仕組みがあるかを、入社前に確かめる手がかりになります。
転職成功実績1万【リクルートエージェント】
求人数が多く、業界を横断して幅広い選択肢を比較できるタイプです。担当者に、未経験で入った人の立ち上がり方や、研修の有無を聞いておくと、入社後のギャップを小さくできます。
まなぶ
みらい
まなぶ未経験の職種で入社後に失敗する原因は、頑張れば追いつけると考えて、何をいつまでに覚えるかを確かめず、分からないことを一人で抱えこんでしまうことです。目標を確かめ、質問をまとめて聞き、道具に早く慣れ、前の仕事の強みを使い、年下の先輩にも素直に教わる。それだけで、新しい仕事にぐっと早くなじめます。未経験からのキャリアチェンジで後悔しないための考え方は、未経験からのキャリアチェンジの失敗から学ぶでまとめています。
未経験・キャリアチェンジについては、キャリアチェンジを試さずに決めて後悔する理由や会社を辞めてから勉強して失敗した話もあわせて読んでみてください。

