雑談が苦手で失敗する人の特徴5選
雑談が苦手で失敗する人の多くは、「雑談は仕事ではない」「うまく話せないなら、黙っていたほうがいい」と考えて、打ち合わせの前後や休み時間のちょっとした会話を、自分から避けてしまう人です。けれども、仕事の相手との信頼や、大事な情報は、こうした短い会話の中で生まれることが少なくありません。雑談は「話がうまい人のもの」ではなく、「相手に関心を向けるための短い時間」です。この記事では、まなぶの失敗ストーリーをもとに、雑談が苦手で失敗する人の特徴と、無理せず続けられる雑談のコツを解説します。
打ち合わせの前の5分が、ずっと苦手だった話
今の会社に入って最初の半年、まなぶは、先輩と一緒に取引先の定例の打ち合わせに通っていました。毎回の打ち合わせは1時間。その前後には、会議室に人がそろうまでの5分や、エレベーターを待つ時間がありました。まなぶは、その時間がとても苦手でした。沈黙が続くと、なんとなく落ち着かない気持ちになったのです。何を話せばいいのか分からず、資料を見直すふりをしたり、スマートフォンの予定を確かめたりして過ごしていたのです。
先輩は、まったく違いました。「この前のお店の新しい売り場、にぎわっていましたね」「お子さん、もうすぐ運動会でしたっけ」。取引先の担当者と、短い会話を自然に交わしていました。まなぶは、「先輩は話がうまいから」と思い、自分には関係のないことだと考えていました。打ち合わせの本題さえきちんと進めれば、それで十分だと思っていたのです。むしろ、余計な話をして時間を取らせるほうが失礼だとさえ考えていました。
ところが、ある日の帰り道、先輩がこう言いました。「さっき担当者さんが、来年は別の会社の販促ツールも試すかもしれないって言っていたね。早めに提案を考えておこう」。まなぶは驚きました。その話は、打ち合わせの中では一度も出ていなかったのです。大事な話は、打ち合わせの本題ではなく、始まる前の5分の雑談の中で出ていたのです。
それからしばらくして、先輩が別の取引先の担当になり、まなぶが一人でその定例に行くことになりました。けれども、担当者は、まなぶには仕事の話しかしてくれません。何か困っていることはないかと聞いても、「特にありません」と返ってくるだけでした。帰りのエレベーターの中で、まなぶは、先輩とのあいだにあった気安さが、自分とのあいだには育っていなかったことに気づきました。「雑談を避けていたのは、相手に関心を向けるのを避けていたのと同じだったのかもしれない」。まなぶは、閉まっていくエレベーターの扉を見つめながら、そう思いました。
雑談が苦手で失敗する人の特徴5選
雑談を、仕事とは関係ないものだと思っている
雑談を「むだな時間」と考えていると、自分から話そうという気持ちになりません。けれども、雑談は、相手の今の様子や困りごと、考えていることを知るための大切な時間です。まなぶの先輩のように、雑談の中で相手の会社の動きを知ることもあります。雑談は、本題の前に相手の様子を知り、話しやすい空気をつくるための準備運動だと考えてみましょう。そう考えるだけで、短い会話にも意味が見えてきます。相手にとっても、本題に入る前に気持ちをほぐせる時間になります。
面白い話をしなければ、と思いこんでいる
雑談が苦手な人ほど、「気の利いたことを言わなければ」「話を盛り上げなければ」と考えがちです。けれども、雑談で大切なのは、話の面白さではありません。相手のことを一つ聞いて、返ってきた答えにもう一つ質問を重ねるだけで、会話は自然に続きます。「最近、お忙しいですか」「その忙しさは、年末まで続きそうですか」のように、相手の話を広げることを意識すると、無理に話題を探さなくてすみます。
話題の準備を、していない
その場で話題を考えようとすると、頭が真っ白になりやすいものです。雑談が上手な人も、実は少しだけ準備をしています。相手の会社の最近のお知らせ、前回の会話で聞いたこと、季節や天気など、話しやすい話題を1つか2つ用意しておくと、気持ちに余裕が生まれます。話題は、相手が答えやすいものを選ぶのがコツです。前回聞いたことを覚えていて「この前お話しされていた件、その後どうですか」と聞くと、相手も「覚えていてくれた」と感じてくれます。
自分のことを、まったく話さない
質問ばかりしていると、相手は少し身構えてしまいます。相手との距離を縮めるには、自分のことも少しだけ話すことが大切です。「私も最近、近所のパン屋さんに通っていて」のように、小さな自分の話を一つ添えると、相手も話しやすくなります。仕事の深い悩みや、人のうわさ話は避けて、休日の過ごし方や食べ物など、気軽な話題を選びましょう。自分のことを少し見せることで、相手も安心して自分のことを話してくれるようになります。
雑談の時間を、自分から避けている
苦手だからといって、資料を見るふりをしたり、スマートフォンを見たりしていると、相手は「話しかけないほうがいいのかな」と感じてしまいます。まなぶも、知らないうちに、相手から話しかけにくい空気をつくっていました。まずは、打ち合わせの前に顔を上げて、あいさつと一言を交わすことから始めてみましょう。社内でも、休み時間やエレベーターの中で、同僚に一言話しかけるだけで十分です。長く話す必要はありません。毎回少しずつ言葉を交わすことが、信頼の積み重ねになります。
雑談を避ける人と、短い雑談を続ける人の違い
雑談で失敗しないためのチェックリスト
雑談は、才能ではなく、ちょっとした準備と習慣で身につくものです。次の項目を、打ち合わせや出社の前に確かめてみてください。一度にすべてをやろうとせず、できそうなものから一つずつ始めれば大丈夫です。
- 打ち合わせの前に、話しやすい話題を1つか2つ用意した
- 前回の会話で聞いたことを、メモで見返した
- 相手に一つ聞いて、答えにもう一つ質問を重ねている
- 自分の小さな話を、一つ添えるようにしている
- 人のうわさ話や、深い悩みの話は避けている
- 打ち合わせの前後は、顔を上げてあいさつと一言を交わしている
まなぶは今、取引先に行く前に、相手の会社の最近のお知らせを見て、話題を一つだけ手帳に書いていくようにしています。前回聞いた話も、打ち合わせのメモの最後に一行残しています。最初はぎこちなかった会話も、何度か続けるうちに、担当者のほうから「実は最近、こんなことで困っていて」と話してくれるようになりました。その話から生まれた提案が、翌月の新しい取引につながったこともあります。「雑談は、話すことじゃなくて、相手に関心を向けることだったんだな」。まなぶは、帰りのエレベーターで担当者に手を振りながら、そう思っています。
仕事の失敗を減らすために
相手と話しやすい関係をつくるには、チームで取引先の情報を共有しておくことと、自分の強みや伝え方のくせを知っておくことが役立ちます。
業務プロセス整理・DX相談サービス【Chatwork DX相談窓口】
チームの情報共有のしかたを整理することから支援してくれるタイプです。打ち合わせの前後で聞いた話をチームで残せるようにしておけば、担当が変わっても、相手との関係を引き継ぎやすくなります。
市場価値から本当のキャリアパスを見出すサービス【ミイダス】
第三者視点で、自分の強みや人との関わり方の特徴を整理するのを手伝ってもらえるタイプです。自分がどんな話し方や関わり方が得意かを知ると、無理のない雑談のしかたを考える手がかりになります。
まなぶ
みらい
まなぶ雑談が苦手で失敗する原因は、雑談を仕事ではないと考え、うまく話せないからと、短い会話を自分から避けてしまうことです。話題を少し用意し、相手に聞いて広げ、自分の話も少し添え、顔を上げて一言を交わす。それだけで、相手との信頼は少しずつ育っていきます。報連相とコミュニケーションで失敗しないための考え方は、報連相とコミュニケーションの失敗から学ぶでまとめています。
報連相・コミュニケーションについては、他部署との調整で後悔する理由やオンライン会議で失敗した話もあわせて読んでみてください。

