面接で他社の選考状況を聞かれて後悔する理由
面接で他社の選考状況を聞かれて後悔する人の多くは、「正直に話すと不利になる」と考えて、どの会社にも「御社が第一志望です」「ほかは受けていません」と答えてしまう人です。面接官が選考状況を聞くのは、入社の意欲や内定を出す時期を考えるためです。その場しのぎの答えは、内定の返事の時期や、あとから届く連絡の中で食い違いが出て、信頼を失う原因になります。選考状況は、うそをつかずに「話せる範囲を、正直に」伝えるのが基本です。この記事では、まなぶの失敗ストーリーをもとに、面接で他社の選考状況を聞かれて後悔する理由と、上手な答え方を解説します。
どの会社にも「第一志望です」と答えていた話
以前の転職活動のとき、まなぶは3か月で20社に応募していました。面接が進むと、どの会社でも同じ質問をされました。「ほかに選考を受けている会社はありますか?」。まなぶは、正直に答えると「本気ではない」と思われる気がして、毎回こう答えていました。「いえ、御社だけです。第一志望です」。
ところが、選考が重なり始めた2か月目のことです。中堅メーカーA社の二次面接で、面接官からこう言われました。「まなぶさんは第一志望とのことなので、内定が出たら、すぐにお返事をいただけると考えてよいですね?」。まなぶは思わず「はい」と答えました。けれども、実はその週、本命だったB社の最終面接が控えていたのです。
数日後、A社から内定の連絡が届きました。「第一志望と伺っていますので、3日以内にお返事をお願いします」。B社の結果が出るのは翌週です。まなぶは横断歩道で信号を待ちながら、スマートフォンを握りしめました。「第一志望です」と言った手前、「もう少し待ってください」とは言い出しにくかったのです。
結局、まなぶはA社に「ほかの会社の結果を待ちたい」と正直に伝えました。人事の担当者は少し間を置いてから、「最初からそう伺っていれば、日程を調整できたのですが」と答えました。返事の期限は延ばしてもらえませんでした。B社からは内定をもらえたものの、A社の担当者のあの声のトーンは、しばらく耳に残りました。
「選考状況を聞かれたら、正直に答えるのが一番の近道だった」。まなぶはその夜、面接のメモ帳の最後のページに、各社の選考状況を書き出した表を作りました。
表には、会社名、応募した日、今の選考の段階、次の面接の日、結果が出る見込みの時期を並べました。書き出してみると、同じ週に3社の面接が重なっていたり、結果を待っているあいだに別の会社の返事の期限が来たりと、自分でも把握できていなかったことがいくつも見えてきました。「面接官に聞かれる前に、まず自分が知っておくべきだった」。まなぶは、その表を毎晩見直すことにしました。
面接で他社の選考状況を聞かれて後悔する理由
質問の意図を、誤解していた
面接官が他社の選考状況を聞くのは、「ほかを受けている人は落とす」ためではありません。転職活動で複数の会社を受けるのは、ごく自然なことだと面接官も分かっています。知りたいのは、どんな軸で会社を選んでいるか、内定を出すならいつまでに出すべきかということです。質問の意図が分かれば、正直に答えることが不利にはならないと気づけます。
その場しのぎの「第一志望です」を重ねた
どの会社にも「第一志望です」と答えていると、内定の返事や入社日の相談をする段階で、話のつじつまが合わなくなります。面接官は、応募書類や面接の受け答えを記録しています。一度ついた小さなうそは、選考が進むほど大きな食い違いになるのです。志望度は「御社の○○の仕事に、特に魅力を感じています」と、具体的な理由で伝えましょう。それが本心であれば、ほかの会社を受けていても、志望の気持ちは十分に伝わります。
選考状況を、自分でも整理していなかった
まなぶは20社に応募していたのに、各社の選考がどこまで進んでいるか、いつ結果が出るかを一覧にしていませんでした。そのため、聞かれても正確に答えられず、ごまかすしかなかったのです。応募した会社・選考の段階・結果が出る見込みの時期を、表にまとめておくと、面接でも落ち着いて答えられます。
答えてよい範囲を、決めていなかった
選考状況を伝えるといっても、ほかの会社の社名まで言う必要はありません。「同じ業界の会社を2社、最終面接まで進んでいます」「来週、別の会社の結果が出る予定です」のように、業界や段階、時期を伝えれば十分です。社名は出さず、面接官が判断に使える情報だけを伝えると覚えておきましょう。逆に、選考の状況を聞かれて「お答えできません」と突っぱねてしまうと、隠しごとがあるように受け取られることもあります。答え方の型を、ひとつ用意しておくと安心です。
内定の返事の時期を、先に相談しなかった
複数の選考が重なりそうなときは、面接の段階で「来週ほかの結果が出るので、お返事はそのあとにさせていただけると助かります」と伝えておくと、会社も日程を考えやすくなります。内定の承諾を先延ばしにして後悔した話は、内定承諾の返事を先延ばしにして後悔する理由でも紹介しています。早めに伝えるほど、選べる道は広がります。面接官にとっても、ほかの会社の状況が分かっていれば、選考を早めるかどうかを考える材料になります。正直に伝えることは、お互いのためになるのです。
その場しのぎで答える人と、正直に答える人の違い
他社の選考状況を聞かれても慌てないためのチェックリスト
選考状況の質問は、ほとんどの面接で聞かれる定番の質問です。面接の前に、次の項目を準備しておきましょう。
- 応募した会社・選考の段階・結果の見込みの時期を、表にまとめた
- 他社の選考状況を聞く意図(意欲・選び方の軸・内定の時期)を理解した
- 社名は出さず、業界・段階・時期で答える言い方を用意した
- その会社を志望する具体的な理由を、ひとことで言えるようにした
- 選考が重なりそうなときは、内定の返事の時期を早めに相談すると決めた
- どの会社にも同じ「第一志望です」を言わないことにした
まなぶは、この一件のあと、面接で選考状況を聞かれると「同じような企画職で、ほかに2社、二次面接まで進んでいます。御社は○○の仕事に一番魅力を感じています」と答えるようになりました。すると、面接官から「では結果が出る時期を教えてください。こちらも日程を合わせます」と言われることが増えたそうです。正直に話したほうが、会社も動きやすくなるのです。複数の内定で迷ったときの考え方は、複数内定から選べず後悔する理由で、面接全体の準備は、面接で失敗する人の特徴5選でも紹介しています。
書類と面接で後悔しないために
選考が重なる時期は、第三者と一緒に状況を整理しておくと、面接での受け答えにも迷いがなくなります。
完全無料で転職のプロをパーソナルマッチング【転職AGENT Navi】
複数の選考や内定をどう比べればよいか、第三者と一緒に整理できるタイプです。選考状況の伝え方や、内定の返事の時期の相談のしかたについても、アドバイスをもらえることがあります。
転職成功実績1万【リクルートエージェント】
求人の紹介から選考の日程調整まで相談できるタイプです。複数の会社の選考が重なるときに、結果の時期や返事の期限について、担当者が会社とのあいだに入ってくれることもあります。
まなぶ
みらい
まなぶ面接で他社の選考状況を聞かれて後悔する原因は、正直に話すと不利になると思い込み、その場しのぎの「第一志望です」を重ねて、自分の選考状況も整理していないことです。選考状況を表にまとめ、社名は出さずに段階と時期を伝え、志望度は具体的な理由で話す。それだけで、面接官との信頼を保ったまま、納得のいく内定を選べます。書類選考や面接で失敗しないための考え方は、書類選考・面接の失敗から学ぶでまとめています。
書類・面接については、職務経歴書の実績を盛って後悔する理由や転職のポートフォリオで失敗しない方法もあわせて読んでみてください。

