結論

副業のスキルを学び直さずに失敗する人の多くは、「今のスキルで依頼が来ているから大丈夫」と考えて、お客さまの困りごとや、まわりの道具の変化に目を向けないまま、同じメニューを同じやり方で続けてしまう人です。副業は、一度スキルを身につければ、しばらくは同じやり方で続けられます。けれど、お客さまが自分でできるようになったことには、お金を払ってもらえなくなります。この記事では、まなぶの失敗ストーリーをもとに、副業のスキルを学び直さずに失敗した原因と、変化に合わせて副業を育てる考え方を解説します。

1失敗ストーリー

「それ、今は自分でできるようになったので」と言われた

図書館の閲覧席で、お客さまからの返事を読み、副業のメニューが時代に合わなくなっていたと気づき考えこむまなぶのイラスト

今年に入ってから、まなぶは、副業の依頼の数が少しずつ減っていることに気づいていました。とくに減っていたのは、「資料の誤字チェックと体裁の手直し」の依頼です。副業を始めたころから続けてきた、まなぶの看板メニューでした。「たまたま、忙しくない時期なんだろう」。まなぶは、深く考えずに、同じメニューを出し続けていました。出品ページの説明も、値段も、2年前に見直したときのままでした。依頼が少ない月は、「来月になれば戻るだろう」と、空いた時間を休みにあてていました。

ところが、春が過ぎても、依頼は一向に戻りませんでした。気になったまなぶは、以前は毎月のように依頼をくれていたお客さまに、それとなく近況をたずねてみました。すると、こんな返事が届きました。「最近は、AIのツールで誤字のチェックやレイアウトの調整が、自分でもかなりできるようになったんです。なので、簡単な手直しは、社内で済ませるようになりました」。

まなぶは、画面の前で考えこんでしまいました。本業では、毎日のようにAIのツールを使っていたのに、副業のメニューは2年前のままだったのです。お客さまの側でも同じ変化が起きていることに、まなぶは思い至っていませんでした。自分の仕事が、新しい道具に置き換えられていく側にいるとは、考えたこともなかったのです。半年の間に、手直しのメニューの依頼は半分ほどに減り、副業の収入もそれに合わせて落ちこんでいました。

まなぶは、残っている依頼を一件ずつ見返してみました。すると、続けて頼んでくれているお客さまの多くは、手直しではなく、「何をどの順番で伝えればよいか分からない」「伝えたいことが多すぎて、まとまらない」という相談をしていたことに気づきました。お客さまが本当に困っていたのは、資料の見た目ではなく、資料の中身の組み立てだったのです。

「スキルは身につけて終わりじゃなくて、お客さまの困りごとに合わせて、学び直し続けるものだったんだ」。まなぶは、2年前に作ったままの出品ページを開いて、メニューの説明を、一行ずつ見直し始めました。2年前の自分が書いた説明は、今のお客さまの困りごとには、ほとんど答えていませんでした。

2原因分析

副業のスキルを学び直さずに失敗した原因

1

依頼の数の変化を、記録していなかった

依頼が減っても、「たまたま」と考えてしまうと、変化に気づくのが遅れます。メニューごとの依頼の数を毎月記録しておくと、どのメニューが減り始めているのかが、早めに分かります。3か月続けて減っていたら、「何かが変わっているのかもしれない」と考えるきっかけにしましょう。数字で見ておけば、気分ではなく事実で判断できます。

2

お客さまのまわりの変化を、見ていなかった

新しい道具が広まると、それまでお金を払って頼んでいたことを、お客さまが自分でできるようになることがあります。自分の業界だけでなく、お客さまが使っている道具や、仕事のやり方の変化にも目を向けることが大切です。お客さまとのやりとりの中で、「最近はどうしていますか」と聞いてみるだけでも、多くのことが分かります。変化は、お客さまが一番よく知っています。

3

同じメニューを、見直さずに出し続けていた

一度うまくいったメニューは、そのまま出し続けたくなるものです。けれど、お客さまの困りごとが変われば、求められるものも変わります。半年に一度は、メニューの中身と説明を見直すと決めておきましょう。依頼が減ったメニューは、思い切って形を変えたり、別のメニューと組み合わせたりすることも考えましょう。続けてきたメニューを手放すのは勇気がいりますが、早く動くほど、次の準備に時間を使えます。

4

お客さまが本当に困っていることを、聞いていなかった

依頼された作業だけをこなしていると、お客さまが本当は何に困っているのかが見えにくくなります。依頼の背景にある困りごとを聞くと、次に身につけるべきスキルが見えてきます。まなぶの場合は、それが「資料の中身の組み立て」でした。お客さまの声は、学び直しの一番の手がかりになります。納品のときに「ほかに困っていることはありませんか」と一言たずねるだけでも、次のヒントが見つかります。

5

学び直す時間を、決めていなかった

本業と副業で忙しいと、新しいことを学ぶ時間は後回しになりがちです。「月に4時間は、新しいスキルや道具を試す時間にする」など、学び直しの時間を先に予定に入れておくようにしましょう。新しい道具を自分でも使ってみると、お客さまの変化にも早く気づけるようになります。新しい道具は、仕事を奪うものではなく、自分の仕事を一段上げる助けにもなります。

3図解

スキルを学び直さずに失敗する流れと、変化に合わせて育てる流れの違い

⚠ 副業のスキルを学び直さずに失敗するパターン
うまくいったメニューを、同じやり方で出し続ける
↓
依頼が減っても「たまたま」と考えて見過ごす
↓
お客さまが新しい道具で、自分でできるようになる
↓
看板メニューの依頼が減り、副業の収入が落ちこむ
◎ 変化に合わせて副業を育てるパターン
メニューごとの依頼の数を、毎月記録する
↓
お客さまの困りごとと、まわりの道具の変化を聞く
↓
学び直しの時間を決め、メニューを見直す
↓
お客さまに求められ続け、副業を長く育てられる
4解決策

副業のスキルを見直すチェックリスト

副業のスキルは、ときどき立ち止まって見直すことで、長く役立つものになります。今の副業を、次の項目で確かめてみてください。

  • メニューごとの依頼の数を、毎月記録している
  • お客さまが使っている道具の変化を知っている
  • 依頼の背景にある困りごとを聞いている
  • 半年に一度、メニューを見直す日を決めた
  • 学び直しの時間を、毎月の予定に入れた
  • 新しい道具を、自分でも試している

まなぶは、看板メニューを「伝わる資料の組み立て相談」に作り直しました。お客さまの話を聞いて、伝えたいことを整理し、資料の流れと見出しを一緒に考えるメニューです。手直しは、その中の一部として受けるようにしました。新しいメニューの説明には、実際にお客さまから聞いた困りごとを、そのまま言葉にして載せました。月に4時間は、新しい道具を試したり、伝え方の本を読んだりする時間にしています。新しいメニューは、以前の手直しよりも高い値段にしましたが、依頼は少しずつ増えています。「お客さまの困りごとは、変わり続けるんだ」。まなぶは、半年後のメニューの見直し日を、手帳に書き込みました。

※副業でAIなどの新しい道具を使うときは、お客さまから預かった情報の扱いや、使ってよい道具について、事前にお客さまと確かめておきましょう。また、勤め先の就業規則で副業が認められているかも確認しておきましょう。
5おすすめサービス

副業を続けて伸ばすなら

副業のスキルを学び直して育てるには、新しいスキルを生かせる仕事に出会える場と、体系的に学べる場の両方を持っておくことが大切です。

A
新しいスキルで仕事を探したい人向け

フリーランス向けエージェント・求人紹介サービス【クラウドワークス テック】

専門性の高い案件や高単価案件を多く扱うタイプです。学び直したスキルを生かして、これまでとは違う種類の仕事に挑戦したい人に向いています。

案件を探してみる

B
AIとの上手な付き合い方を学びたい人向け

Web(副業)スキルとAIの基礎学習ができるスクール【メイカラ】

AIを効果的に使いこなすための編集・確認の方法を学べるタイプです。新しい道具を取り入れながら、自分にしかできない価値を考えたい人に向いています。

詳細を見てみる

まなぶまなぶ
本業ではAIを使っていたのに、副業のメニューは2年前のままで、お客さまに「今は自分でできるので」と言われてしまいました…。
みらいみらい
お客さまが自分でできるようになったことには、お金を払ってもらえなくなります。依頼の変化を記録して、学び直しの時間を決めましょう。
まなぶまなぶ
スキルは、お客さまの困りごとに合わせて学び直し続けるものなんですね。

副業のスキルを学び直さずに失敗する原因は、依頼の数やお客さまのまわりの変化に目を向けず、うまくいったメニューを同じやり方で出し続けてしまうことです。依頼の変化を記録し、お客さまの困りごとを聞き、学び直しの時間を決めてメニューを見直す。それだけで、副業は、変化に合わせて長く育てられるものになります。副業を続けて伸ばしていくときに失敗しないための考え方は、副業を続けて伸ばす失敗から学ぶでまとめています。

副業の続け方・稼ぎ方については、副業の取引先が1社に偏って失敗する人の特徴5選や副業仲間と組んで仕事を始めて後悔する理由もあわせて読んでみてください。

ABOUT ME
アバター
みらい
みんなの失敗談を共有して、たくさんの学びや共感をお届けするメディア「https://SHIPPAI.JP」を運営しています