有名企業への転職で失敗しない方法
有名企業への転職で失敗する人の多くは、「誰もが知っている会社で働きたい」「商品が好きだから」という気持ちだけで応募し、その会社で自分が何をしたいのか、どんな経験で役に立てるのかを考えないまま選考に臨んでしまう人です。有名企業には、知名度の高い商品やサービス、大きな仕事に関われるなどの魅力があり、多くの人が応募します。だからこそ、「好き」や「憧れ」だけでは、ほかの応募者との違いを示すことができません。この記事では、まなぶの失敗ストーリーをもとに、有名企業への転職で失敗しないためのポイントを解説します。
「御社の商品が大好きです」では、書類が通らなかった
去年の夏、31歳のまなぶは、大学の同窓会で同級生たちの活躍を聞いたあと、1週間で10社に応募しました。そのうち3社は、誰もが名前を知っている有名企業でした。子どものころから使っている文房具のメーカー、毎朝飲んでいる飲み物のメーカー、よく利用する通販サービスの会社です。「この会社に転職したと言えたら、同級生にも胸を張れる」。そんな気持ちも、正直どこかにありました。応募ボタンを押すまでにかかった時間は、1社あたり30分ほどでした。
志望動機の欄には、どの会社にも同じような言葉を書きました。「御社の商品を長年愛用しており、多くの人に知られている商品に関わる仕事がしたいと考えました」。応募した職種は、どれも「企画」「マーケティング」と名のつく仕事でしたが、仕事内容の欄はあまり読んでいませんでした。会社の名前を見ただけで、応募すると決めていたからです。その会社で自分が何をしたいのか、今までの経験でどう役に立てるのかは、一行も書いていなかったのです。
結果は、3社とも書類の段階で不採用でした。あとで有料のキャリア相談を受けたとき、担当者からこう言われました。「有名な会社には、商品が好きな人がたくさん応募してきます。好きという気持ちだけでは、ほかの人との違いが伝わりません」。まなぶは、応募した会社の仕事の中身も、自分の経験とのつながりも考えず、会社の名前の大きさだけで応募していたことに気づきました。書類を読む側から見れば、まなぶの志望動機は、ほかの何百人ものファンと同じ言葉だったのです。
そもそも、まなぶが有名企業を選んだのは、自分がその会社で何をしたいかではなく、人からどう見られるかを気にしていたからでした。会社の名前で選ぶと、その会社で働く自分の姿を、まったく思い描けていなかった。周りと比べて焦って動いた去年の夏のことは、周りと比べて転職を考えたときに失敗しない方法でも紹介しています。
有名企業への転職で失敗しないための5つのポイント
「知られていること」と「自分に合うこと」を分けて考える
会社の知名度が高いのは、商品やサービスが多くの人に使われているからです。けれど、商品が有名であることと、その会社が自分にとって働きやすいかどうかは、別の話です。仕事の中身、働き方、評価のされ方、一緒に働く人など、自分が大切にしたい条件で比べてみましょう。有名かどうかは、条件の一つとして横に置いておくくらいがちょうどよいのです。名前に引っぱられて、ほかの条件を見落とさないように注意しましょう。
「好き」を、仕事で役に立てる理由に置き換える
商品が好きだという気持ちは、大切な志望の理由です。けれど、それだけでは、会社にとって「あなたを採用する理由」にはなりません。その商品やサービスの課題は何か、自分の経験でどんな手助けができるのかを、具体的に考えてみましょう。たとえば、「営業の現場で集めたお客さまの声を、商品の改善に生かしたい」のように、好きな気持ちと自分の経験を結びつけて伝えることが大切です。商品を使う側ではなく、届ける側の目線で考えてみると、伝えられることが見えてきます。
応募が集まる会社だと知ったうえで準備する
有名企業には、一つの求人にたくさんの応募が集まることがよくあります。そのため、書類の段階で、ほかの応募者と比べられることになります。志望動機を使い回したり、仕事内容と関係のない経験を並べたりした書類は、すぐに見分けられてしまいます。応募する会社ごとに、仕事内容に合った経験を選び、その会社のための言葉で書きましょう。応募先を有名企業だけに絞らず、自分の経験が生きる会社もあわせて探しておくと安心です。選択肢が広がれば、気持ちにも余裕が生まれます。
会社の名前ではなく、仕事の中身で比べる
有名企業の中にも、表に見える華やかな仕事だけでなく、それを支える地道な仕事がたくさんあります。求人の職種名が同じでも、毎日の仕事は会社によって大きく違います。仕事内容の欄を読み込み、入社後に任される仕事を具体的に想像してみましょう。その仕事を毎日続ける自分の姿が思い描けるかどうかが、応募するかどうかを決める大切な基準になります。思い描けない仕事なら、どれだけ有名な会社でも、応募を見送る勇気も必要です。
「人にどう見られるか」を選ぶ基準から外す
有名企業に転職すれば、家族や友人に名前を伝えたときに分かってもらいやすく、誇らしく感じるかもしれません。けれど、人からどう見られるかを基準に選ぶと、入社後に仕事が合わなかったとき、気持ちの支えがなくなってしまいます。「その会社で働く毎日に、自分が満足できるか」を基準にしましょう。周りの目が気になるときほど、自分が仕事で大切にしたいことを書き出してみるのがおすすめです。書き出した言葉が、会社を選ぶときの自分だけの物差しになります。
有名企業への転職で失敗する人と、納得して挑戦できる人の違い
有名企業に応募する前のチェックリスト
有名企業への転職は、準備しだいで十分に手の届く挑戦です。応募する前に、次の項目を確かめてみてください。
- その会社を選ぶ理由に、「有名だから」以外のものがある
- 商品やサービスの課題と、自分の経験で役に立てることを考えた
- 求人の仕事内容を読み込み、入社後の仕事を具体的に想像した
- 志望動機を、応募する会社ごとに書き分けた
- 有名企業だけに絞らず、経験が生きる会社も探した
- 「人にどう見られるか」ではなく、自分が満足できるかで考えた
まなぶは今、気になる会社を見つけたとき、まず「この会社で、自分はどんな役に立てるだろう」と考えるようにしています。会社の名前の大きさではなく、自分がその会社で果たせる役割で選ぶ。去年の夏の3通の不採用通知は、まなぶにとって、転職で大切なことを教えてくれるきっかけになりました。
会社の名前ではなく、自分に合う仕事で選ぶために
有名企業への転職を考えるときは、応募する前に、自分が仕事で大切にしたいことと、これまでの経験を整理しておくのがおすすめです。
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これまでの経験や実績を、第三者と一緒に言語化していけるタイプです。「好き」という気持ちを、自分の経験で役に立てる理由に置き換える手助けになります。転職を考え始める前の段階から利用できるサービスもあります。
まなぶ
みらい
まなぶ有名企業への転職で失敗する原因は、会社の知名度や「商品が好き」という気持ちだけで応募し、仕事の中身や自分の経験とのつながりを考えないまま選考に臨んでしまうことです。知名度と自分に合うことを分けて考え、「好き」を役に立てる理由に置き換え、仕事の中身で比べ、会社ごとの言葉で応募する。それだけで、有名企業への挑戦は手の届くものになります。会社のタイプが変わる転職で失敗しないための考え方は、ベンチャー転職の失敗から学ぶでまとめています。
企業タイプが変わる転職については、グループ会社への転職で失敗する人の特徴5選や外資系から日系企業への転職で後悔する理由もあわせて読んでみてください。

