AIで自己評価シートを書いて後悔する理由
AIで自己評価シートを書いて後悔する人の多くは、AIが作った立派な言葉をそのまま使い、自分が実際にしたこと・できなかったこと・これからやりたいことを、自分の言葉で書かないまま提出してしまう人です。AIに頼めば、評価シートにふさわしい、整った文章はすぐにできあがります。けれど、自己評価シートは、上司があなたの仕事を知り、次の仕事を一緒に考えるための材料です。誰にでも当てはまる言葉では、あなたの仕事は伝わりません。この記事では、まなぶが聞いたAさんの失敗ストーリーをもとに、AIで自己評価シートを書いて後悔する理由と、伝わる書き方のコツを解説します。
「チームを牽引」と書いたシートで、面談の空気が変わった
この話は、まなぶがキャンプ好きの集まりで知り合い、年に何度か一緒にキャンプに行く仲間のAさんから聞いたものです。秋のキャンプの夜、焚き火を囲みながら仕事の話をしていたとき、まなぶが「最近は、評価のシートもAIで書く人がいるらしいですね」と言うと、Aさんは「それ、やって後悔したことがあるよ」と、薪をくべながら話してくれました。
Aさんは、機械メーカーで設計の仕事をしている30代です。Aさんの会社では、半年に一度、自己評価シートを書いて上司と面談をします。今年の春、締め切り前日まで忙しかったAさんは、半年分の仕事の一覧をAIに渡して、「この内容で、自己評価シートの文章を書いて」と頼みました。AIは、「主体的にチームを牽引し、新製品の設計において大きく貢献した」「課題に対して粘り強く取り組み、高い成果を上げた」といった、立派な文章を作ってくれました。Aさんは、少し照れながらも、そのまま提出しました。
面談の日、上司はシートを見ながら、静かに聞きました。「ここに『チームを牽引』とあるけど、具体的にはどの場面のこと?」。実は、その新製品の設計でリーダーを務めていたのは、Aさんの同僚でした。Aさんは、図面の一部を担当するサブの立場だったのです。AIは、仕事の一覧にあった「新製品の設計」という言葉から、それらしい役割を書き足していたのでした。Aさんは慌てて説明しましたが、上司は「ほかの項目も、どれも誰のことでも言える言葉だね」と、少し困った顔をしました。
面談は、シートの言葉を一つずつ確かめる時間になってしまいました。本当は、Aさんには伝えたいことがありました。設計の手戻りを減らすために自分で始めた確認の工夫や、次は海外向けの製品の設計に関わりたいという希望です。けれど、それらはシートのどこにも書かれていませんでした。「自分の仕事を一番知っているのは自分なのに、その言葉を一つも書かなかった」と、Aさんは焚き火を見つめながら言いました。評価は、自分が思っていたより一段低いものでした。
話を聞いて、まなぶも去年の自分の評価面談を思い出していました。言葉がうまく出てこなくて、伝えたいことの半分も話せなかった面談です。Aさんは「今は、AIには最後に文章を整えてもらうだけ。中身は、半年分のメモを見ながら自分で書いてるよ」と話してくれました。
AIで自己評価シートを書いて後悔する理由
誰にでも当てはまる言葉になってしまう
AIは、評価シートによく使われる言葉を組み合わせて、整った文章を作ります。そのため、「主体的に」「大きく貢献」のような、誰にでも当てはまる言葉が並びがちです。上司が知りたいのは、立派な言葉ではなく、あなたが実際に何をしたかです。「いつ・何を・どうして・どうなったか」を、一つでも具体的に書くだけで、シートの伝わり方は大きく変わります。数字で表せるものがあれば、「手戻りが月5件から2件に減った」のように書き添えるとさらに伝わります。
していないことまで、書かれてしまう
AIは、渡された情報のすき間を、もっともらしい内容で埋めることがあります。自分の役割を大きく書かれたまま提出すると、事実を知っている上司からの信頼を下げてしまいます。AIが書いた文章は、一文ずつ「本当に自分がしたことか」を確かめましょう。とくに「リーダーとして」「主導して」のような、役割を表す言葉には注意が必要です。一緒に働いた人が読んでも違和感のない書き方になっているかを考えてみましょう。
できなかったことを、書いていない
AIに頼むと、前向きな内容ばかりのシートになりやすくなります。けれど、できなかったことと、その理由、次にどうするかを書くことは、評価を下げることではありません。できなかったことを自分で振り返れている人は、上司から「次を任せられる人」と見られます。うまくいかなかったことも、一つは自分の言葉で書いておきましょう。
これからやりたいことを、伝えていない
自己評価シートは、これまでの仕事を振り返るだけでなく、次の仕事について上司と話すきっかけでもあります。やりたい仕事や、身につけたい力は、自分で書かなければ誰にも伝わりません。AIは、あなたがこれから何をしたいかを知りません。希望は短くてもよいので、自分の言葉で書き込みましょう。そのために今どんな準備をしているかを一言添えると、上司も次の仕事を任せやすくなります。
半年分の記録を、ためていない
締め切り前に慌ててAIに頼むのは、半年分の仕事を思い出せないからでもあります。日ごろから、うまくいったこと・工夫したこと・困ったことを短くメモしておけば、AIに頼らなくても中身は書けます。月に一度、5分だけ振り返ってメモを残す習慣をつけると、シートを書くときにも、面談で話すときにも役立ちます。
AIで自己評価シートを書いて後悔する人と、伝わるシートを書ける人の違い
自己評価シートを出す前のチェックリスト
AIは、自分で書いた中身を読みやすく整えるときに頼れる道具です。シートを出す前に、次の項目を確かめてみてください。
- 「いつ・何を・どうして・どうなったか」を一つ以上書いた
- 自分の役割が、実際より大きく書かれていない
- できなかったことと、次にどうするかを書いた
- これからやりたいことを、自分の言葉で書いた
- 面談で聞かれたら、どの文も具体的に説明できる
- 評価にかかわる情報をAIに入力してよいか、会社のルールを確認した
まなぶも、Aさんの話を聞いてから、手帳に毎月の「うまくいったこと」「工夫したこと」を書くようになりました。次の評価面談では、メモを見ながら自分でシートを書き、AIには「事実は変えずに、読みやすく整えて」とだけ頼むつもりです。AIに任せるのは言葉の整え方、中身は自分の仕事から書く。そう決めると、面談が少し楽しみになりました。
仕事でのAIの使い方を身につけるなら
AIを仕事に上手に取り入れるには、AIに任せる部分と、自分で考える部分を分けて使う方法を知っておくことが大切です。
ChatGPTなどの生成AIを学び仕事に活かす!「DMM 生成AI CAMP」
業務フローの見直し方や、指示の出し方(プロンプト)のコツまで含めて体系的に学べるタイプ。評価シートや報告書のように、自分の考えを伝える文書で、AIに任せる部分の分け方を身につけられます。
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まなぶ
みらい
まなぶAIで自己評価シートを書いて後悔する原因は、誰にでも当てはまる言葉や、していないことまで書かれた文章をそのまま出し、できなかったことやこれからの希望を自分の言葉で書かないことです。日ごろのメモをもとに中身は自分で書き、AIには読みやすく整えてもらう。それだけで、シートは上司と次の仕事を話すための材料になります。仕事でAIを使うときに失敗しないための考え方は、業務でのAI活用の失敗から学ぶでまとめています。
仕事でのAI活用については、AIで稟議書を書いて後悔する理由やAIで仕事の資料を翻訳するときに失敗しない方法もあわせて読んでみてください。

