ノートまとめに時間をかけて失敗した話
ノートまとめに時間をかけて失敗する人の多くは、「きれいなノートを作れば、内容が頭に入る」と考えて、テキストの内容を色ペンで丁寧に書き写すことに時間を使い、問題を解く練習を後回しにしてしまう人です。ノートを作っているあいだは、手が動いているので、勉強が進んでいるように感じます。けれども、書き写すだけでは、問題を解く力はなかなか身につきません。試験で点数になるのは、ノートのきれいさではなく、問題を解く力です。ノートは「きれいに作るもの」ではなく、「解いてまちがえたことを、あとで見返すために作るもの」です。この記事では、まなぶの失敗ストーリーをもとに、ノートまとめに時間をかけて失敗した原因と、試験に役立つノートの作り方を解説します。
2か月かけて、きれいなノートを作った話
今年の1月、まなぶは、簿記2級の通信講座で勉強を始めました。最初の日、まなぶは、新しいノートと5色のペンを用意しました。「せっかくなら、見返したくなるノートを作ろう」。講義の動画を見ながら、テキストの大事なところを、色分けしてノートに書き写していきました。表は定規を使って線を引き、言葉の説明には、小さな図も描き添えました。
ノートは、どんどんきれいになっていきました。1ページを作るのに1時間近くかかることもありましたが、できあがったページを見ると、まなぶは満足しました。ノートをめくるたびに、勉強が進んでいる気がしていたのです。けれども、そのあいだ、テキストの章の終わりにある練習問題は、ほとんど解いていませんでした。「ノートが仕上がってから、まとめて解こう」と思っていたのです。
3月に入り、まなぶは、ノートを作り終えた最初の数章の練習問題を、初めて解いてみました。ところが、ノートに何度も書き写したはずの仕訳の問題が、思うように解けませんでした。ノートを見れば分かるのに、何も見ずに解こうとすると、どこから手をつければよいかが分からないのです。書き写すことに時間を使い、問題を解く練習をほとんどしていなかったのです。ちょうど、会社のお金の流れをグループ全体でまとめる難しい単元に入ったところで、まなぶの勉強は、そこから急に進まなくなりました。
夏に部屋を片づけていたとき、まなぶは、通信講座の箱の中から、そのノートを見つけました。最初の数章は色とりどりで、まるで教科書のようでした。けれども、その先のページは、真っ白なままでした。「きれいなノートは作れたけど、問題を解ける力は、ほとんどついていなかった」。まなぶは、ノートを閉じて、小さくため息をつきました。
ノートまとめに時間をかけて失敗した原因
書き写すことが、勉強になると思っていた
テキストの内容を書き写していると、手が動き、ページが増えていくので、勉強が進んでいるように感じます。けれども、書き写す作業は、頭で考えるよりも、手を動かすことが中心になりがちです。ノートを作る前に、まずはテキストを読んで、すぐに練習問題を解いてみることが大切です。問題を解こうとすると、自分がどこを理解していないのかが分かります。ノートに書くのは、その分からなかったところだけで十分です。
見た目のきれいさに、時間を使っていた
色分けや定規で引いた線、丁寧な図は、見た目をよくしてくれますが、試験の点数にはほとんど関係しません。ノートは、自分が読めればよいと割り切り、色は2色まで、図は手早く描くと決めておきましょう。見た目に使っていた時間を、問題を解く時間に回せば、同じ勉強の時間でも、身につくことが大きく変わります。きれいなノートを作ること自体が楽しみになっていないか、ときどき振り返ってみましょう。
問題を解く練習を、後回しにしていた
資格の試験は、知識を問題に当てはめて解く力を測るものです。その力は、実際に問題を解くことでしか身につきません。ノートが仕上がってから問題を解こうとすると、解く練習を始めるのが遅れてしまいます。テキストを1つの単元読んだら、その日のうちに練習問題を解くという順番を決めておきましょう。読む時間と解く時間を、半分ずつにするくらいの気持ちで進めると、知識が問題を解く力に変わっていきます。
何も見ずに思い出す練習を、していなかった
ノートやテキストを見ながらだと分かるのに、何も見ないと思い出せない。これは、覚えたつもりになっているときによく起きることです。単元を読み終えたら、ノートを閉じて、白い紙に大事なことを思い出して書いてみる練習を取り入れましょう。思い出せなかったところが、本当に覚えるべきところです。思い出す練習をくり返すことで、試験の本番でも、知識を自分の力で引き出せるようになります。
ノートの使い道を、決めていなかった
ノートを作ること自体が目的になると、作ったノートをどう使うかが決まらないまま、時間だけがかかってしまいます。試験に役立つノートは、まちがえた問題や、何度も忘れてしまうことを集めた「自分だけの弱点のまとめ」です。まちがえた問題の考え方や、勘違いしやすい点を短く書いておけば、試験の直前に見返す、いちばん頼りになる一冊になります。ノートを作り始める前に、「このノートは、いつ、何のために見返すのか」を決めておきましょう。使い道が決まれば、書くべきことも自然としぼれてきます。
ノートを作り込む人と、解いて弱点をまとめる人の違い
ノートまとめで失敗しないためのチェックリスト
ノートを作る前と、作っているあいだに、次の項目を確かめてみてください。ノートにかける時間を少し減らすだけで、問題を解く時間がしっかり確保できます。すでにノートを作りこんでいる人も、今日から先に問題を解く順番に変えてみましょう。
- ノートを作る前に、まず練習問題を解いている
- ノートの色は2色まで、図は手早く描くと決めた
- 単元を読んだら、その日のうちに練習問題を解いている
- ノートを閉じて、大事なことを思い出して書く練習をしている
- ノートには、まちがえた問題と勘違いしやすい点を書いている
- 「このノートを、いつ見返すか」を決めた
今、データ分析の勉強をしているまなぶのノートは、簿記のときとはまったく違います。色は黒と赤の2色だけ。テキストの書き写しはせず、まちがえた問題の考え方と、勘違いしやすいところだけを、短く書いています。単元を読んだら、その日のうちに練習問題を解き、ノートを閉じて大事なことを思い出す時間もとっています。ノートのページはまだ少ないけれど、どのページにも、自分がつまずいたことが書かれています。「きれいさより、自分の弱点が見えるほうが、ずっと役に立つんだな」。まなぶは、赤ペンの書きこみが増えたノートを見ながら、そう思いました。
資格と学び直しで後悔しないために
問題を解く練習を中心にした勉強には、練習問題や添削が充実した講座を選ぶことと、読む時間と解く時間の予定を分けて管理することが役立ちます。
資格取得・キャリアアップの【ヒューマンアカデミー】
幅広い分野の資格講座から、目的に合うものを比べて選べるタイプです。無料の相談で、練習問題や添削の量、勉強の進め方を確かめておくと、問題を解く練習を中心にした勉強を組み立てやすくなります。
タイムマネジメント・スケジュール管理ツール【todoist】
やることを、予定として登録できるタイプです。「単元を読む」と「練習問題を解く」を別の予定として入れておけば、解く練習を後回しにすることを防げます。
まなぶ
みらい
まなぶノートまとめに時間をかけて失敗する原因は、きれいなノートを作れば頭に入ると考えて、書き写すことに時間を使い、問題を解く練習を後回しにしてしまうことです。先に問題を解き、見た目にこだわらず、その日のうちに練習し、思い出す練習をし、弱点だけをノートにまとめる。それだけで、ノートは試験の力強い味方になります。勉強法と試験対策で失敗しないための考え方は、勉強法・試験対策の失敗から学ぶでまとめています。
勉強法・試験対策については、過去問の使い方で失敗する人の特徴5選や不合格のあとの立て直しで後悔する理由もあわせて読んでみてください。

