結論

不合格のあとの立て直しで後悔する人の多くは、「落ちたのは、勉強が足りなかったから」とだけ考えて、結果を見返さないまま気持ちが沈んだ時間を過ごし、立ち直ったあとは、またテキストの最初のページから同じやり方でやり直してしまう人です。不合格は、つらい結果です。けれども、その結果の中には、どこが足りなかったのかを教えてくれる手がかりがたくさん入っています。見返さずにやり直すと、同じところで、またつまずいてしまいます。不合格のあとは「最初からやり直す」のではなく、「結果を見て、足りなかったところから立て直す」ことが大切です。この記事では、まなぶの失敗ストーリーをもとに、不合格のあとの立て直しで後悔する理由と、次の試験につなげる進め方を解説します。

1失敗ストーリー

結果の通知を、最後まで見なかった話

10月の終わりの夜、不合格の結果を見返さないまま、かばんにテキストを入れたままソファでスマートフォンを眺めるまなぶのイラスト

10月、まなぶは、夏から勉強してきたデータ分析の資格の試験を受け、合格の基準に届きませんでした。試験の会場を出たときから、まなぶは、なんとなく結果が分かっていました。数日後、分野ごとの点数が載った結果の通知が届きました。まなぶは、いちばん上の「不合格」の文字だけを見て、すぐに画面を閉じました。「どうせ落ちたんだから、細かいところを見ても仕方ない」。分野ごとの点数は、一度も見ないままでした。

試験のことは、誰にも話しませんでした。上司にも、勉強の相談にのってくれた先輩にも、結果を聞かれるのが怖かったのです。それから2週間ほど、まなぶは、テキストを開かずに過ごしました。仕事のあとは、なんとなくスマートフォンを眺めて一日が終わっていきました。テキストは、かばんの中に入れたままでした。

10月の終わりになって、まなぶは、ようやく「このままではいけない」と思い直しました。12月の再受験は、すでに申しこんでいました。焦ったまなぶは、テキストを最初のページから開き、夏に始めたときと同じように、1章から読み直し始めました。けれども、すでに分かっている前半の章を読み返すだけで、何日も過ぎていきました。結果を見返さず、どこが足りなかったのかを知らないまま、最初から同じやり方でやり直していたのです。

11月に入り、まなぶは、駅前のカフェで、結果の通知をもう一度開き、今度は最後まで見ました。分野ごとの点数を見ると、前半の分野はよくできていて、点数が低かったのは後半の分析の手法の分野でした。「最初から読み直していた時間を、後半に使っていれば……」。まなぶは、通知の画面を見つめながら、2週間と、その後の数日を思い返しました。

2原因分析

不合格のあとの立て直しで後悔する理由

1

結果を、見返していなかった

不合格の結果を見るのは、つらいものです。けれども、分野ごとの点数や、時間の使い方の振り返りは、次の試験に向けたいちばん確かな手がかりです。結果が届いたら、気持ちが落ち着いた日に、分野ごとの点数と、本番で困ったことを書き出すことが大切です。どの分野で点数を落としたのか、時間は足りたのか、当日の準備に問題はなかったのか。原因が分かれば、立て直す場所がはっきりします。

2

落ちこむ時間を、決めていなかった

不合格のあとに、気持ちが沈むのは自然なことです。無理にすぐ立ち直ろうとしなくてもかまいません。けれども、何もしない時間が長くなるほど、勉強を再開するのが難しくなります。「1週間は休んで、その次の週末に結果を見返す」のように、休む期間と、再開する日を先に決めておくようにしましょう。休む期間を決めておけば、罪悪感を持たずに休めて、そのあとは気持ちよく次に向かえます。

3

最初から、同じやり方でやり直していた

もう一度合格を目指すとき、テキストの最初から読み直したくなるかもしれません。けれども、すでにできている分野を読み返す時間は、次の試験までの限られた時間を使ってしまいます。できていた分野は過去問で確かめる程度にし、点数が低かった分野に時間の多くをあてるようにしましょう。同じやり方で同じ結果になったのなら、やり方のどこを変えるかも考えておく必要があります。前回うまくいかなかった勉強のしかたを、一つだけでも変えてみましょう。

4

誰にも、結果を話していなかった

不合格を人に話すのは、勇気がいります。けれども、一人で抱えていると、気持ちを切りかえるきっかけがつかめません。勉強を応援してくれた人や、同じ資格を持つ先輩に、結果と次の予定を短く伝えるようにしましょう。話してみると、「自分も一度落ちた」「この分野は、こう勉強するといい」と、思いがけない助言をもらえることがあります。話すことで、次の試験に向けた気持ちも固まっていきます。

5

次の試験までの時間を、逆算していなかった

再受験の日が決まっていても、そこから逆に数えて計画を立てていないと、気づいたときには時間が足りなくなります。次の試験までの週の数を数え、点数が低かった分野を何週目までに終えるか、通しの練習を何回するかを、手帳に書きこみましょう。前回の試験の経験があるぶん、どこに時間がかかるのかは、最初のときよりもよく分かっているはずです。不合格は、遠回りではなく、自分に合った勉強のしかたを見つけるための材料になります。結果を生かして立て直せば、次の試験は、前回よりずっと落ち着いて迎えられます。

3図解

最初からやり直す人と、結果から立て直す人の違い

⚠ 不合格のあとの立て直しで後悔する人のパターン
結果の通知を開かず、誰にも話さないまま時間が過ぎる
↓
焦って、テキストの最初から同じやり方で読み直す
↓
できていた分野に時間を使い、苦手な分野は後回しになる
↓
次の試験でも、同じところでつまずいてしまう
◎ 不合格から上手に立て直す人のパターン
休む期間を決めてから、結果の分野ごとの点数を見返す
↓
点数が低かった分野に時間を集め、やり方を一つ変える
↓
結果と次の予定を人に伝え、試験の日から逆算して計画を立てる
↓
前回の結果を生かして、次の試験で合格に近づける
4解決策

不合格のあとの立て直しで後悔しないためのチェックリスト

試験の結果が思うようにいかなかったときは、次の項目を確かめてみてください。不合格の結果は、次の合格への地図になります。すでに勉強を再開している人も、一度立ち止まって結果を見返してみましょう。

  • 休む期間と、勉強を再開する日を決めた
  • 結果の通知で、分野ごとの点数を見返した
  • 本番で困ったことを、書き出した
  • 点数が低かった分野に、時間の多くをあてる計画にした
  • 前回の勉強のしかたを、一つ変えると決めた
  • 結果と次の予定を、先輩や応援してくれた人に伝えた
  • 次の試験の日から逆算して、計画を手帳に書いた

結果の通知を最後まで見た次の日、まなぶは、勉強の相談にのってくれた先輩に、不合格だったことを伝えました。先輩は「後半の分野は、ぼくも最初は苦労したよ」と言って、分かりやすかった問題集のページを教えてくれました。まなぶは、テキストの最初から読み直すのをやめ、後半の分野に平日の朝の時間をあて、前半の分野は過去問で確かめるだけにしました。手帳には、12月の試験までの週ごとの計画を書きこんでいます。「落ちたことより、落ちたあとに何もしなかったことのほうが、もったいなかったな」。まなぶは、後半の章に貼った付箋を見ながら、そう思いました。

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まなぶまなぶ
分野ごとの点数を見ないまま、テキストの最初から同じやり方で読み直していました…。
みらいみらい
不合格のあとは、最初からやり直すのではなく、結果を見て、足りなかったところから立て直すことが大切です。休む期間を決めてから、分野ごとの点数を見返しましょう。結果を人に話すことも、立て直しの力になります。
まなぶまなぶ
不合格の結果は、次の合格への地図なんですね。

不合格のあとの立て直しで後悔する原因は、勉強が足りなかったとだけ考えて、結果を見返さないまま時間を過ごし、最初から同じやり方でやり直してしまうことです。休む期間を決め、結果を見返し、低かった分野に時間を集め、やり方を一つ変え、人に話して、試験の日から逆算する。それだけで、不合格は次の合格への足がかりになります。勉強法と試験対策で失敗しないための考え方は、勉強法・試験対策の失敗から学ぶでまとめています。

勉強法・試験対策については、ノートまとめに時間をかけて失敗した話や苦手分野の克服で失敗しない方法もあわせて読んでみてください。

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