フレックスタイムで失敗する人の特徴5選
フレックスタイムで失敗する人の多くは、「好きな時間に働けるのだから、その日の気分で始めて、終われるときに終わればいい」と考えて、自分の働く時間の組み立てと、チームとの重なりの時間を決めないまま働いてしまう人です。働く時間を自分で決められるのは、とても便利な仕組みです。けれども、決めないまま使うと、朝はゆっくり始めて夜まで仕事が長引いたり、周りと時間が合わずに連絡が止まったりします。フレックスタイムは「自由に働ける制度」ではなく、「働く時間を自分で設計する制度」です。この記事では、まなぶの失敗ストーリーをもとに、フレックスタイムで失敗する人の特徴と、上手に使うためのコツを解説します。
「今日は10時からでいいか」が、毎日になった話
今年の春、まなぶの会社では、フレックスタイムの制度が始まりました。みんなが必ず働く時間帯は11時から15時まで。それ以外は、決められた月の働く時間の合計を守れば、始める時間と終わる時間を自分で決められます。まなぶは、「朝の満員電車を避けられるし、夜型の自分にはぴったりだ」と喜びました。制度の説明会の資料も、ほとんど読まないまま使い始めていました。
はじめのうちは、9時半ごろから働き始めていました。けれども、「今日は10時からでいいか」と思う日が増え、気づけば毎日10時半ごろに仕事を始めるようになっていました。そのぶん、夕方以降に仕事がずれこみ、夜の8時、9時まで資料を作る日が続きました。月末に働いた時間を見てみると、合計の時間はぎりぎりで、ある週は長く、ある週は短く、ばらばらでした。
困ったのは、チームとのやりとりでした。先輩たちの多くは、朝早くから働き始め、夕方には仕事を終えていました。まなぶが夜に送った質問の返事は翌朝になり、朝に先輩が送った相談に、まなぶが気づくのは10時半すぎ。ある日、取引先から急ぎの問い合わせが入ったとき、先輩は朝9時からまなぶに連絡していましたが、まなぶが気づいたのは11時近くでした。自分の都合だけで時間を決めた結果、チームと働く時間がほとんど重なっていなかったのです。
先輩はやわらかい口調で言いました。「フレックスは自由に使っていいんだけど、急ぎのときに連絡がつかないと困るから、何時から何時まで働くかは、チームで分かるようにしてほしいな」。まなぶは、夜遅くまで一人で光るパソコンの画面を見ながら、「自由に働いていたつもりが、実は時間に振り回されていたのかもしれない」と思いました。
フレックスタイムで失敗する人の特徴5選
その日の気分で、始める時間を決めている
毎朝、起きてから「今日は何時から働こうか」と決めていると、少しずつ始める時間が遅くなりがちです。そのぶん、仕事は夜にずれこみます。週の初めに、1週間の始める時間と終わる時間を、だいたいでよいので決めておくと、生活のリズムが崩れにくくなります。決めた時間を、チームの予定表に入れておくと、自分にとってもよい区切りになります。予定が変わる日だけ、前の日までに書きかえれば十分です。
チームと重なる時間を、意識していない
フレックスタイムでも、仕事の多くは人と一緒に進めます。自分だけが遅い時間に働いていると、相談や確認のやりとりが、いつも半日ずつ遅れてしまいます。みんなが必ず働く時間帯に加えて、チームの多くの人が働いている時間と、自分の時間をなるべく重ねるようにしましょう。打ち合わせや相談は重なる時間にまとめ、一人で集中する作業は、それ以外の時間にあてると、自由さと協力を両立できます。
働く時間の合計を、月末まで見ていない
フレックスタイムでは、月など決められた期間の働く時間の合計で考える仕組みが多く使われています。月末になってから合計を見ると、足りなかったり、多すぎたりして、慌てることになります。週に一度、それまでに働いた時間を確かめ、残りの日の働き方を調整すると、無理なく合計を整えられます。会社によって、合計の考え方や、足りないときの扱いは違うので、就業規則で確かめておきましょう。
夜に、仕事の連絡を送っている
自分が夜に働いていても、受け取る人にとっては、仕事が終わったあとの時間です。夜遅くに質問や依頼を送ると、相手は気になって休めなかったり、急いで返事をしなければと感じたりします。夜に書いた連絡は、相手が働き始める朝に届くよう、送信の予約を使うのも一つの方法です。急ぎではないことは「明日の朝で大丈夫です」と添えるだけでも、相手の気持ちはずいぶん楽になります。
自分が何時に働いているかを、伝えていない
フレックスタイムでは、人によって働く時間が違うため、誰がいつ連絡を受けられるのかが分かりにくくなります。まなぶも、何時に働き始めるのかを、チームに伝えていませんでした。チャットの状態の表示や予定表を使って、「今日は10時から19時まで」と分かるようにしておきましょう。急ぎの連絡があったときに、誰に頼めばよいかもチームで決めておくと安心です。自分の働く時間が周りに見えていれば、自由に時間を使っても、チームに迷惑をかけずにすみます。
気分で働く人と、時間を設計する人の違い
フレックスタイムで失敗しないためのチェックリスト
フレックスタイムを使うときは、次の項目を確かめてみてください。少しの決まりを自分でつくるだけで、制度の便利さを生かしやすくなります。
- 週の初めに、1週間の始める時間と終わる時間を決めた
- 決めた時間を、チームの予定表やチャットに表示している
- チームの多くの人が働いている時間と、自分の時間を重ねている
- 相談や打ち合わせは、重なる時間にまとめている
- 週に一度、働いた時間の合計を確かめている
- 夜に書いた連絡は、送信の予約で朝に届くようにしている
- 会社の制度の決まりを、就業規則で確かめた
まなぶは今、日曜日の夜に、1週間の始める時間と終わる時間を予定表に入れています。ふだんは9時半から18時半までにして、先輩たちと重なる時間を長くしました。集中したい資料づくりがある日は、少し早く始めて、夕方の打ち合わせの前に仕上げるようにしています。夜に思いついた質問は、送信の予約で翌朝に届くようにしました。先輩からは「何時に連絡がつくか分かるから、頼みやすくなった」と言われ、夜遅くまで働く日もほとんどなくなりました。在宅で働くときの区切り方については、リモートワークで失敗する人の特徴5選でも紹介しています。「自由に働くには、自分で決める力が必要なんだな」。まなぶは、予定表を見ながらそう思っています。
仕事の失敗を減らすために
フレックスタイムを上手に使うには、働く時間とやることを見える化することと、チームで連絡や共有の決まりを整えることが役立ちます。
タイムマネジメント・スケジュール管理ツール【todoist】
1週間のやることを、日ごとに期限つきで並べられるタイプです。始める時間と終わる時間に合わせて、集中する作業と人と進める作業を分けて書いておけば、時間を自分で設計しやすくなります。
業務プロセス整理・DX相談サービス【Chatwork DX相談窓口】
チームの仕事の流れや、連絡と共有のしかたを整理することから支援してくれるタイプです。働く時間がばらばらのチームでも、誰がいつ連絡を受けられるかが分かる仕組みを考えるきっかけになります。
まなぶ
みらい
まなぶフレックスタイムで失敗する原因は、その日の気分で時間を決め、チームとの重なりや働く時間の合計を気にしないまま働いてしまうことです。週の初めに時間を決め、チームと重なる時間をつくり、合計を週ごとに確かめ、働く時間を周りに見えるようにする。それだけで、制度の便利さを生かしながら、無理なく働けます。働き方で失敗しないための考え方は、働き方の失敗から学ぶでまとめています。
働き方については、男性の育休で後悔する理由やワーケーションで失敗した話もあわせて読んでみてください。

