AIで作った資料テンプレートを販売して失敗した話
AIで作った資料テンプレートを販売して失敗する人の多くは、AIで短い時間にたくさんのテンプレートを作れることに満足して、買う人の困りごとや、使っている素材の決まり、説明と中身のずれを確かめないまま売り出してしまう人です。AIを使えば、見た目の整ったテンプレートを一度に何十種類も作れます。けれど、AIで誰でも作れるようになったものほど、「数」ではなく「使う人にとっての役立ち方」で選ばれるようになります。この記事では、まなぶの失敗ストーリーをもとに、AIで作った資料テンプレートを販売して失敗した理由と、選ばれるテンプレートの作り方を解説します。
30種類のテンプレートが、ほとんど売れず、返金の依頼まで届いた
今年の7月、まなぶは、資料作成の副業の新しい柱として、スライドのテンプレートを販売することにしました。お客さまから頼まれて資料を作るだけでは、使える時間に限りがあります。テンプレートなら、一度作れば何度でも売れる。そう考えたまなぶは、AIを使って配色やレイアウトの案を出してもらい、アイコンや挿絵もAIで作って、2週間で30種類のテンプレートを仕上げました。
まなぶは、スキルやデジタル商品を売れるサービスに、30種類をまとめて出品しました。「AIで作った、プロ品質のテンプレート30種」。出品した日の夜は、どれだけ売れるだろうと、何度も画面を確かめました。けれど、1か月たっても、売れたのはわずか4件でした。同じようなテンプレートを調べてみると、AIで作られたらしい、よく似たデザインのものが、すでに数えきれないほど並んでいました。
さらに、数少ない購入者の一人から、返金の依頼が届きました。「説明には『どんな業種でも使える』とありましたが、図の中の挿絵がどれも飲食店向けで、うちの業種では使えません。それに、挿絵の中の文字が崩れているところがあります」。開いて見直すと、AIで作った挿絵の一部に、読めない崩れた文字が入っていて、説明文と中身も合っていなかったのです。まなぶは返金に応じ、テンプレートの出品をいったん取り下げました。
取り下げたあと、まなぶはテンプレートに使っていたフォントや一部の素材についても、商用で販売してよいものかを確かめていなかったことに気づきました。たまたま問題にはなりませんでしたが、気づいたときには背筋が寒くなりました。「作る速さに夢中になって、売るために確かめるべきことを、何一つ確かめていなかった」。まなぶは、副業のノートにそう書き残しました。
まなぶは、それまでお客さまから資料作成を頼まれたときに、何に困っているかを毎回丁寧に聞いていたことを思い出しました。テンプレートを作るときは、その「聞く」ことを丸ごと飛ばしていたのです。AIで作業が速くなったぶん、買う人のことを考える時間まで縮めてしまっていたことが、一番の失敗でした。
AIで作った資料テンプレートを販売して失敗した理由
誰の、どんな困りごとに向けたものかを決めていなかった
「どんな業種でも使える」テンプレートは、裏を返せば、誰にとってもぴったりではないテンプレートです。「小さな会社の営業担当が、初めての提案書を作るとき」のように、使う人と場面をしぼると、選ばれる理由がはっきりします。まずは、自分が副業や本業でよく出会う困りごとから、向ける相手を一つ決めましょう。相手が決まれば、テンプレートに入れるページの種類や、例として使う言葉も自然に決まってきます。
数の多さで勝負しようとした
AIを使えば、テンプレートの数はいくらでも増やせます。けれど、誰でもAIで数を増やせる今、数の多さだけでは選ばれません。30種類を並べるより、一つの場面に合わせて使い方の説明まで丁寧に作った3種類のほうが、買う人の役に立ちます。数ではなく、一つひとつの中身で選ばれることを目指しましょう。「このページはこう使う」という短い使い方の説明を添えるだけでも、買う人にとっての価値は大きく変わります。
AIで作った部分を、一つずつ確かめなかった
AIで作った挿絵やアイコンには、崩れた文字や、細かな不自然さが混ざることがあります。売る前に、すべてのページを実際に使う人の目で一枚ずつ確かめることが欠かせません。自分で一度、テンプレートを使って資料を作ってみると、使いにくいところや直すべきところがよく見えてきます。知り合いに試しに使ってもらい、感想を聞くのもおすすめです。
素材やフォントの、商用で使える範囲を確かめなかった
テンプレートとして販売する場合、使っているフォントや素材が、商用で、しかも再配布の形で使ってよいものかを確かめる必要があります。AIで作ったものを含め、使っている素材ごとに利用の決まりを確かめましょう。AIのサービスにも、作ったものの使い方について決まりがある場合があるので、あわせて確認が必要です。分からないものは使わない、と決めておくと、あとから慌てずに済みます。
説明と中身が、ずれていた
商品の説明は、買う人にとっての約束です。説明と中身がずれていると、たとえ品質が良くても、不満や返金につながります。説明文を書いたら、テンプレートの中身と一行ずつ照らし合わせ、言いすぎていないかを確かめるようにしましょう。「できること」と「できないこと」の両方を書いておくと、買う人も安心して選べます。正直な説明は、返金や低い評価を防ぐいちばんの近道です。
AIでテンプレートを販売して失敗する人と、選ばれる人の違い
AIで作ったテンプレートを販売する前のチェックリスト
AIは、テンプレートの案を広げたり、作業を速くしたりするときの心強い道具です。販売する前に、次の項目を確かめてみてください。
- 使う人と場面を、一つにしぼった
- すべてのページを、使う人の目で一枚ずつ確かめた
- 自分で一度、テンプレートを使って資料を作ってみた
- フォント・素材・AIで作ったものの商用利用の決まりを確かめた
- 説明文と中身を照らし合わせ、言いすぎていないか確かめた
- 出品するサービスの規約と、副業のルールを確認した
まなぶは、テンプレートを「小さな会社の営業担当が、初めての提案書を作るとき」向けの3種類にしぼって作り直しました。AIには配色や構成の案を出してもらい、挿絵は確かめられる素材だけを使い、自分で実際に資料を作りながら仕上げました。説明文には、使える場面と、向いていない場面の両方を書きました。AIで作るのは案、売れるものにするのは自分の確かめと工夫。作り直したテンプレートには、「まさにこれを探していました」という感想が届くようになりました。
AIを使った副業を形にするなら
AIを使って作ったものを販売するには、作り方だけでなく、届け方と確かめ方を知っておくことが大切です。
自分のスキルや得意が売れる【ココナラ】
実際の需要がある依頼を見ながら、相場感をつかんで出品できるタイプ。テンプレートを売る前に、どんな資料づくりに困っている人が多いのかを知る手がかりにもなります。
マーケティング・集客学習サービス【ストアカ】
需要調査の方法や発信の仕方を体系的に学べるタイプです。作ることは得意でも、誰にどう届けるかに迷っている人に向いています。
まなぶ
みらい
まなぶAIで作った資料テンプレートを販売して失敗する原因は、誰の困りごとに向けたものかを決めず、数の多さで勝負し、中身や素材の決まり、説明と中身のずれを確かめないまま売り出してしまうことです。使う人と場面をしぼり、自分で使ってみながら仕上げ、決まりと説明を確かめる。それだけで、テンプレートは選ばれる商品になります。AIを使った副業で失敗しないための考え方は、AIを使った副業・ビジネス展開の失敗から学ぶでまとめています。
AI副業・ビジネスについては、AIの使い方を教える副業で失敗する人の特徴5選やAI導入の手伝いを副業で請けて後悔する理由もあわせて読んでみてください。

