結論

AIの使い方を教える副業で失敗する人の多くは、「自分が使えている」ことと「人に教えられる」ことを同じだと考え、受講者のレベルや目的を確かめないまま、最新の機能の紹介と「すぐにできる」という約束で講座を組み立ててしまう人です。AIへの関心が高まり、使い方を教える講座はたくさんの人に求められています。けれど、受講者が知りたいのは「AIで何ができるか」より、「自分の仕事でどう使えばいいか」です。この記事では、まなぶの失敗ストーリーをもとに、AIの使い方を教える副業で失敗する人の特徴と、受講者に役立つ講座の作り方を解説します。

1失敗ストーリー

「10分で資料が完成」の講座に、厳しい口コミがついた

オンライン講座のあと、自宅のデスクで受講者の口コミを読んで額を押さえるまなぶのイラスト

今年の1月、まなぶは、資料作成の副業に加えて、新しい挑戦を始めました。スキルを教え合うサービスに、「AIで資料作成が10分で終わる!入門講座」という2時間のオンライン講座を出したのです。副業で毎日のようにAIを使って資料を作っていたまなぶは、「自分のやり方を教えれば、きっと喜ばれる」と考えていました。講座の準備は、自分が普段使っている画面を順番に見せる流れを決めるだけで、2日ほどで終わりました。

講座の中身は、まなぶが普段使っているAIの機能を、画面を見せながら次々に紹介していくものでした。最初の回には8人が申し込んでくれ、まなぶは「やっぱり求められている」とうれしくなりました。ところが、講座が始まってすぐ、まなぶは戸惑いました。AIを一度も使ったことのない人もいれば、仕事でかなり使いこなしている人もいて、受講者のレベルがばらばらだったのです。説明のペースが合わず、途中で質問がたくさん出て、予定の内容は半分しか終わりませんでした。

講座のあと、受講者の口コミには厳しい言葉が並びました。「10分で資料ができると書いてあったのに、実際は自分で直すところが多くて1時間かかった」「紹介された機能が、自分の使っているAIにはなかった」「自分の仕事でどう使えばいいのかが分からなかった」。まなぶが教えたのは「自分にとって便利な使い方」で、受講者が知りたかった「それぞれの仕事での使い方」ではなかったのです。

さらに、講座から2か月ほどたつと、紹介していたAIの画面や機能が更新され、講座の内容の一部がそのままでは使えなくなりました。受講者から「教わったボタンが見つかりません」と問い合わせが届き、まなぶは一人ひとりに説明を送ることになりました。「自分ができることを見せれば、教えたことになると思っていた」。まなぶは、教えることの難しさを痛感しました。

まなぶは、講座の掲載をいったん止め、受講者からの口コミを一つずつ、時間をかけて読み返しました。そこには、どんな人が、どんな目的で講座に来ていたのかが、はっきりと書かれていました。講座を作る前にそれを知ろうとしなかったことが、一番の失敗だったのです。人に教える副業は、自分の得意を売る仕事であると同時に、相手の困りごとを解決する仕事でもある。まなぶはそう考え直すようになりました。

2原因分析

AIの使い方を教える副業で失敗する人の特徴5選

1

受講者のレベルと目的を、確かめていない

AIの経験は、人によって大きく違います。初めて触る人と、毎日使っている人が同じ講座に来ると、どちらも満足できません。講座の案内に「どんな人向けか」をはっきり書き、申し込みのときに経験や目的を聞いておくことが大切です。受講者の情報が分かれば、説明のペースや例も合わせられます。最初は対象をしぼりすぎるくらいがちょうどよく、慣れてきたら別の対象の講座を増やしていけば十分です。

2

「すぐにできる」と約束しすぎている

「10分で完成」「誰でも簡単に」といった言葉は、申し込みを集めやすい一方で、受講者の期待を大きくします。実際にはAIの答えを確かめたり直したりする時間が必要で、約束と現実の差が不満につながります。講座の案内では、できることと、自分で手を動かす必要があることを正直に書きましょう。正直な案内のほうが、合った受講者が集まり、結果として口コミの評価も安定します。

3

機能の紹介ばかりで、使い方の考え方を教えていない

AIの画面や機能は、驚くほどの速さで変わります。機能の紹介だけの講座は、すぐに古くなってしまいます。どのAIでも通じる「頼み方の考え方」や「答えの確かめ方」を中心に教えると、ツールが変わっても役に立つ講座になります。機能の紹介は、考え方を説明するための例として使いましょう。ツールの名前や画面に頼らない説明にしておくと、受講者がほかのAIを使うときにも応用できます。

4

受講者の仕事に合わせた練習がない

見ているだけの講座では、自分の仕事にどう生かすかが分かりません。受講者が自分の仕事を題材にして、その場で一度試してみる時間を入れると、講座の満足度は大きく変わります。ただし、会社の資料をAIに入れてよいかは受講者の会社のルールによるため、練習には架空の題材を用意しておくと安心です。営業資料、会議の案内、報告書など、いくつかの種類を用意しておくと、受講者が自分の仕事に近いものを選べます。

5

講座のあとのことを、考えていない

AIの講座は、終わったあとに受講者が一人で使い始めてから、疑問が出てくることが多いものです。講座のあとの質問をどう受けるか、内容が古くなったときにどう知らせるかを、最初に決めておくことが大切です。受けられる範囲を案内に書いておけば、自分の負担も読めるようになります。よく出る質問は、まとめて資料にして配ると、質問への対応も楽になります。

3図解

AIの使い方を教える副業で失敗する人と、上手に教えられる人の違い

⚠ AIの使い方を教える副業で失敗する人のパターン
自分の便利な使い方を、そのまま講座にする
↓
「すぐにできる」と約束して、受講者を集める
↓
レベルも目的もばらばらのまま、機能を紹介していく
↓
期待と違うと感じさせ、厳しい口コミが残る
◎ AIの使い方を上手に教えられる人のパターン
どんな人向けかを決め、受講者の経験と目的を聞く
↓
頼み方と確かめ方の考え方を中心に教える
↓
その場で試す時間と、講座のあとの質問の受け方を用意する
↓
受講者が自分の仕事で使えるようになり、信頼が積み重なる
4解決策

AIの講座を開く前のチェックリスト

AIの使い方を教える副業は、自分の経験を人の役に立てられるやりがいのある仕事です。講座を開く前に、次の項目を確かめてみてください。

  • 講座が「どんな人向けか」を、はっきり決めて案内に書いた
  • 申し込みのときに、受講者の経験と目的を聞くようにした
  • 「すぐに」「誰でも」など、約束しすぎる言葉を使っていない
  • 頼み方と確かめ方の考え方を、講座の中心にした
  • 受講者がその場で試せる、架空の練習題材を用意した
  • 講座のあとの質問の受け方と、内容の更新の知らせ方を決めた

まなぶは、講座を「資料作成でAIを使い始める人向け」に絞り、内容を「頼み方の考え方」と「答えの確かめ方」を中心に作り直しました。講座の半分は、受講者が架空の資料を題材に、その場でAIを使ってみる時間にしています。教えるのは「自分のやり方」ではなく、「受講者が自分でできるようになる道筋」。作り直した講座には、「自分の仕事でも使えそう」という口コミが届くようになりました。

※副業で講座を開くときは、勤め先の副業のルールや、講座を出すサービスの規約を確認しましょう。収入が出た場合の税金の扱いも、事前に確かめておくと安心です。
5おすすめサービス

AIの講座を形にするなら

AIの使い方を教える副業を続けるには、講座の作り方と届け方の両方を知っておくことが大切です。

A
講座を販売したい人向け

オンライン講座販売プラットフォーム【MOSH】

講座の作成から販売、決済までを一括で行えるタイプです。講座の案内ページで「どんな人向けか」を伝えやすく、受講者との連絡もまとめて管理できます。

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B
教え方や集客を学びたい人向け

マーケティング・集客学習サービス【ストアカ】

需要調査の方法や発信の仕方を体系的に学べるタイプです。ほかの講師の講座を受けてみることで、受講者として感じる「分かりやすさ」も学べます。

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まなぶまなぶ
「10分で資料が完成」の講座を開いたら、受講者から「期待と違った」という口コミがたくさん届いてしまいました…。
みらいみらい
受講者が知りたいのは、自分の仕事での使い方です。どんな人向けかを決めて、頼み方と確かめ方の考え方を中心に教えましょう。
まなぶまなぶ
教えるのは自分のやり方じゃなくて、受講者が自分でできるようになる道筋なんですね。

AIの使い方を教える副業で失敗する原因は、受講者のレベルと目的を確かめず、「すぐにできる」と約束し、機能の紹介ばかりの講座にしてしまうことです。どんな人向けかを決め、考え方を中心に教え、その場で試す時間と講座のあとのことまで用意する。それだけで、講座は受講者に役立つものになります。AIを使った副業で失敗しないための考え方は、AIを使った副業・ビジネス展開の失敗から学ぶでまとめています。

AI副業・ビジネスについては、AI翻訳の副業で後悔する理由やAIで作った資料テンプレートを販売して失敗した話もあわせて読んでみてください。

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