副業のお金の管理で失敗しない方法
副業のお金の管理で失敗する人は、副業の入金や支払いを給料と同じ口座でまぜて扱い、いくら稼いで、いくら使い、いくら残すべきかを把握していないことが少なくありません。お金がまざっていると、入金の漏れにも気づけず、あとで払うべきお金まで生活費に使ってしまいます。副業のお金は「分ける・記録する・取っておく」の3つで守る。口座を分け、入金と支払いを毎月記録し、あとで必要になるお金を先に取り分けておく。その小さな習慣が、副業を安心して続けるための土台です。
3か月分の報酬が入っていないことに、年末まで気づかなかった話
まなぶが副業で資料作成の仕事を始めて、1年近くがたちました。お客さまは3社に増え、毎月の副業の収入は5万円前後になっていました。報酬は、給料が振り込まれるのと同じ口座で受け取っていました。「口座を分けるのは面倒だし、どうせ全部自分のお金だから」と考えていたのです。
副業の収入が増えると、まなぶのお金の使い方も少しずつ変わっていきました。外食が増え、欲しかったワイヤレスイヤホンも買いました。副業で使うソフトの月額料金や、資料用の素材の購入代も、同じカードからまとめて支払っていました。口座の残高は、なんとなく増えているように見えていました。
12月のある休日、まなぶは久しぶりに銀行のATMで通帳に記帳しました。何気なく入金の欄を見ていて、ある違和感に気づきました。3社のうち1社からの入金が、9月以降一度もありません。3か月分、合わせて4万5,000円の報酬が、支払われないままになっていたのです。慌てて確認すると、そのお客さまには10月から請求書を送るのを忘れていたことも分かりました。9月分についても、請求書は送ったものの、入金されたかどうかを一度も確かめていませんでした。すぐにお詫びとともに請求書を送り直しましたが、先方の担当者からは「年末の締めに間に合わないので、支払いは来年になります」と言われてしまいました。
その夜、まなぶは1年分の副業のお金を整理しようとしました。けれど、給料と副業の入金、生活費と副業の支払いがすべて同じ口座とカードにまざっていて、いくら稼いで、いくら使ったのかが分かりません。会社の先輩に相談すると、こう言われました。「副業の収入には、あとで払う税金がかかることもあるよ。その分、ちゃんと取ってある?」。まなぶの口座には、そのためのお金はほとんど残っていませんでした。
まなぶは気づきました。副業のお金を「生活のお金」とまぜてしまったことで、稼いだ額も、使った額も、守るべきお金も見えなくなっていたのです。
副業のお金の管理で失敗する原因
副業のお金を、給料と同じ口座でまぜている
まなぶは、副業の報酬を給料と同じ口座で受け取り、支払いも同じカードでまとめていました。これでは、副業でいくら入ってきて、いくら出ていったのかが分かりません。副業専用の口座とカードを1つずつ用意し、副業のお金の出入りはそこだけで行うだけで、管理の手間は大きく減ります。通帳やアプリを開くだけで副業の状況が分かるようになり、入金の漏れにもすぐに気づけます。
請求と入金の確認を、仕組みにしていない
3社のうち1社への請求書を出し忘れ、未入金にも3か月気づきませんでした。お客さまが増えるほど、「いつ、誰に、いくら請求したか」「いつ入金されたか」を記憶だけで管理するのは難しくなります。請求書を送る日と入金を確認する日を、毎月決まった日にカレンダーへ登録しておくことで、出し忘れや未入金を防げます。一覧表に「請求済み」「入金済み」の欄を作るだけでも十分です。入金予定日を過ぎても振り込みがないときは、その週のうちに丁寧に確認の連絡を入れる、と決めておくと安心です。
収入と支出を記録していない
副業のために使ったソフトの料金や素材の購入代を記録していなかったため、まなぶは副業でどれだけの利益が出ているのかを答えられませんでした。売上が増えていても、支出が多ければ手元に残るお金は思ったより少ないことがあります。毎月の売上と支出を簡単に記録しておけば、副業がきちんと利益を生んでいるのかが分かり、あとで必要になる書類の準備も楽になります。支出の記録は、副業用のカードで支払っていれば、明細を月に一度見返すだけでもかまいません。
あとで払うお金を、先に取り分けていない
副業の収入が増えると、その分あとで納める税金がかかる場合があります。まなぶは、入ってきた報酬をそのまま生活費や買い物に使ってしまい、必要なときのお金が残っていませんでした。入金があるたびに、その一部を別の場所に取り分けておく習慣をつけておけば、あとで慌てることはありません。どのくらい取り分けておけばよいかは、収入や働き方によって変わるため、早めに専門家や窓口で確認しておくと安心です。
副業の収入を「使っていいお金」だと考えている
副業の収入が増えたことで、まなぶの外食や買い物は少しずつ増えていきました。副業のお金を、給料とは別の「自由に使えるお金」と考えてしまうと、気づかないうちに生活の水準が上がり、副業をやめられなくなることもあります。副業の収入は、まずは取り分けと必要な支払いに回し、残った分の使い道を決める。その順番を守ることが、副業を自分の味方にするための大切な考え方です。
お金の管理で失敗する人と、安心して続けられる人の違い
2つの管理の違いは、細かい計算が得意かどうかではありません。副業のお金を「生活費の一部」と考えるか、「小さな事業のお金」と考えるかの違いです。
副業を長く続けている人は、収入が少ないうちから、お金の流れを分けて記録しています。最初に仕組みを作っておけば、毎月の手間はほんの数十分です。その数十分が、入金の漏れや、あとで慌てる支払いから自分を守ってくれるのです。
副業のお金の管理で失敗しないためのチェックリスト
- 副業専用の口座とカードを1つずつ用意する
- お客さまからの報酬は、副業専用の口座で受け取るようにする
- 請求書を送る日と入金を確認する日を、毎月カレンダーに登録する
- 「請求済み」「入金済み」の欄がある一覧表で、お客さまごとに管理する
- 毎月の売上と支出を記録し、手元に残る利益を確かめる
- 入金のたびに、あとで払うお金を先に別の場所へ取り分ける
まずは「副業専用の口座を1つ作り、次の報酬からそこで受け取る」ことから始めてみてください。お金の入口を分けるだけで、副業でいくら稼いでいるのかが一目で分かるようになり、そのほかの管理も自然と進めやすくなります。次の月からは、毎月1日を「副業のお金を見直す日」と決めて、15分だけ時間を取ってみましょう。
副業のお金の管理は、収入が大きくなってからでは整理が大変になります。だからこそ、収入が少ないうちに「分ける・記録する・取っておく」の仕組みを作っておくことが大切です。その小さな準備が、副業で得たお金をきちんと守り、安心して副業を育てていくための力になります。
副業のお金をきちんと管理したい人へ
サブスク管理・家計簿アプリ【マネーフォワードME (ミー)】
契約中のサブスクリプションを一覧で管理できるタイプです。見落としがちな支出を可視化する助けになります。副業用の口座やカードを連携して、副業の収入と支出の流れをまとめて確認したい人に向いています。
副業向け確定申告・税務相談サービス【リベ大税理士法人】
利益が出た場合の確定申告や、経費計上について相談できるタイプです。副業を続ける上で避けて通れない部分をサポートしてもらえます。どれくらいのお金を取り分けておけばよいのか、早めに確認しておきたい人にも役立ちます。
まなぶ
みらい副業のお金の管理で失敗する人は、副業の入金や支払いを給料と同じ口座でまぜて扱い、請求・入金・支出の記録や、あとで払うお金の取り分けを後回しにしてしまいがちです。副業専用の口座とカードでお金を分け、毎月決まった日に記録し、入金のたびに必要なお金を先に取り分ける。その仕組みが、副業で得たお金を守り、安心して続けていくための近道になります。
副業を始める前に知っておきたい、失敗する人に共通するポイントについては、副業で失敗する人の共通点でもまとめています。あわせて読んでみてください。
件数を詰め込むのではなく、余白を残しながら副業を続けて伸ばしていく考え方は、副業を続けて伸ばす失敗から学ぶでまとめています。

