副業で失敗する人の共通点
副業の失敗は、多くの場合「才能がない」からではなく、「始め方」に問題があるケースがほとんどです。特別なスキルや運の有無ではなく、始め方と続け方の設計次第で結果は大きく変わります。同じ人でも、やり方を変えるだけで結果が大きく変わることは珍しくありません。この記事では、副業で失敗する人に共通する特徴と、防ぐための考え方を解説します。
同時に手を出して、どれも中途半端になった話
「本業だけでは将来が不安だから、何か副業を始めたい」——そう考える会社員は少なくない。まなぶもその一人だった。ただ、何から手をつければいいか分からず、目についたものに片っ端から挑戦してみることにしたのが、そもそもの始まりだった。
32歳会社員のまなぶは、「副業で稼げる」という言葉に惹かれ、せどり・アフィリエイト・動画編集と、興味を持った副業に次々と手を出した。それぞれ少しずつ勉強しながら進めていたが、仕事終わりの限られた時間を複数の副業に分散させることになり、どれも中途半端な状態のまま時間だけが過ぎていった。
特にせどりは、仕入れた商品の在庫が思うように捌けず、資金だけが目減りしていった。当初10万円ほど用意していた仕入れ資金は、気づけば半分近くまで減っていたという。アフィリエイトは記事を書く時間が取れず、月に1〜2本更新するのがやっとだった。動画編集は案件を探す段階で止まってしまい、結局一件も受注できないまま終わった。
数ヶ月経ったころ、まなぶは「結局どれも成果が出ていない」ことに気づいた。本業の後の限られた時間を、3つの副業に薄く広く使ってしまっていたことが、後から振り返ると一番の原因だったと分かった。
「一つに絞っていれば、もう少し形になっていたかもしれない」——まなぶはそう振り返る。実際、後になって一つの副業だけに絞って再挑戦したところ、以前よりも早く手応えを感じられるようになったという。時間の使い方を分散させないというだけで、こんなにも進み方が変わるのかと驚いたそうだ。
副業で失敗するのは、まなぶだけの話ではない。多くの人が同じような理由でつまずいている。
副業で失敗する人に共通する6つの特徴
ここからは、まなぶのような失敗に共通して見られる特徴を、6つに整理して見ていきます。一つでも当てはまるものがあれば、自分の副業の進め方を見直すきっかけにしてみてください。
複数の副業に同時に手を出し、どれも中途半端になる
興味を持ったものに次々と手を出すと、限られた時間と体力が分散し、どれも成果が出る前に力尽きてしまいます。副業は本業と違い、まとまった時間を確保しにくいからこそ、一つに集中したほうが早く手応えを感じやすくなります。複数を並行するのは、それぞれである程度の型ができてからでも遅くありません。実際、まなぶも3つの副業を同時に進めていた期間は、どれも「あと少し」のところで止まったままだったと振り返っています。
「稼げるらしい」という情報だけで始め、自分のスキル・興味と合っていない
SNSやネット記事で見かけた「稼げる副業」という情報だけを頼りに始めてしまうと、自分の得意なことや興味のある分野とズレたまま作業を続けることになります。合っていない作業は苦痛に感じやすく、成果が出る前に心が折れる原因になります。他人にとって稼ぎやすい副業が、自分にとっても同じとは限らない点には注意が必要です。
成果が出るまでの期間を短く見積もりすぎる
副業の多くは、始めてすぐに大きな成果が出るものではありません。数ヶ月単位で積み上げて、ようやく形になるものがほとんどです。この期間を短く見積もっていると、思ったように結果が出ない段階で「向いていない」と判断し、途中でやめてしまいやすくなります。特に初月の結果だけで判断してしまうのは、もったいない判断になりがちです。
収支や工数を記録せず、続ける・やめるの判断ができない
どれだけの時間を使い、どれだけの収支になっているかを記録していないと、続けるべきか撤退すべきかの判断材料がなくなります。感覚だけで「なんとなく続ける」「なんとなくやめる」を繰り返すと、時間もお金も中途半端に消費してしまいます。簡単な表に記録するだけでも、判断の精度は大きく変わります。
本業への影響を考えず、無理なスケジュールを組んでしまう
副業に熱心になるあまり、睡眠時間を削ったり本業のパフォーマンスを落としたりしてしまうと、本末転倒な結果につながります。本業あっての副業という前提を忘れず、無理のない範囲でスケジュールを組むことが、長く続けるための土台になります。体調を崩してしまえば、副業どころではなくなってしまいます。
撤退のラインを決めずに始めてしまう
「どこまでいったら見直すか」を決めずに始めると、うまくいっていない状態をずるずると続けてしまいがちです。逆に、順調なときに「どこまで伸ばすか」の目安がないと、次の展開を考えるタイミングを逃すこともあります。始める前に、続ける基準とやめる基準の両方をおおまかにでも決めておくと、途中の迷いが減ります。
挫折する人と続けられる人の分かれ道
副業が続くかどうかを分けているのは、器用さや根気ではなく、始める前にどれだけ的を絞れていたかという点です。興味・スキルと、実際に需要がある分野が重なる部分を見つけられるかどうかで、続けやすさは大きく変わってきます。同じ人が同じ時間を使っても、進め方一つで結果が大きく変わることは珍しくありません。
この2つのパターンの分かれ目になるのは、始める前にどれだけ準備をしていたかという一点に尽きます。行動力があるかどうかではなく、行動する前にどれだけ的を絞れていたかが、続けられるかどうかを大きく左右します。
副業を続けるためにできること
- まず1つに絞り、3ヶ月単位で継続してから見直す:複数を同時並行せず、一つに集中して土台を作ってから次を考えます。3ヶ月という区切りを設けることで、続ける・やめるの判断もしやすくなります。区切りの時期をあらかじめカレンダーに書き込んでおくと、なんとなく続ける・なんとなくやめるという曖昧な判断を避けられます
- 自分の得意・興味と、需要がある分野の重なりを探す:「稼げるらしい」という情報だけで選ばず、自分に合っているかどうかを確認します。合っていない作業は長続きしにくいため、この重なりを見つける作業は省略しないほうがよいでしょう。過去に得意だと言われたことや、自然と続けられている趣味なども、ヒントになることがあります
- 週の作業時間と収支を簡単にでも記録する:感覚だけで判断せず、数字で振り返られる状態を作ります。記録があることで、続けるべきか撤退すべきかの判断がしやすくなります。スプレッドシート一枚で構わないので、時間と収支だけは最低限記録しておきましょう
- 続ける基準とやめる基準をあらかじめ決めておく:「3ヶ月続けても収支がマイナスなら見直す」など、事前に目安を決めておきます。基準があることで、感情に流されずに判断できるようになります
ここで一つ注意しておきたいのが、「一つに絞る」ことと「一つしか試してはいけない」ことは別だという点です。最初にリサーチの段階でいくつか候補を比較すること自体は問題ありません。問題なのは、比較・検討の段階を終えないまま、複数の副業を並行して本格的に走らせてしまうことです。候補を絞り込むフェーズと、実際に手を動かして継続するフェーズを分けて考えると、迷いも減っていきます。
タイプ別・副業の始め方
自分のスキルや得意が売れる【ココナラ】
自分の得意なことを形にして、実際の依頼につなげられるタイプです。需要のある分野かどうかを、実際の案件を見ながら確認できるのも利点です。まずは小さな案件から実績を積み、自分に合っているかを見極めるのがおすすめです。単価の低い案件でも、実績と評価を積み上げることで、次第に条件の良い案件にもつながりやすくなります。最初の数件は勉強代と割り切って取り組む姿勢も大切です。
未経験からでも稼げるスキルが身につくスクール【メイカラ】
独学で手探りに始めるのではなく、始め方や続け方の基本を体系的に学べるタイプです。何から手をつけていいか分からない人や、過去に一度挫折した経験がある人に向いています。同じような失敗を繰り返さないためにも、始める前に基本の型を知っておくことは遠回りに見えて近道になることがあります。カリキュラムに沿って進めることで、独学にありがちな迷走を避けやすくなります。
まなぶ
みらい数ヶ月後、まなぶは実際に一つの副業だけに絞って再挑戦することにした。時間の使い方を分散させなかっただけで、以前よりも作業の質が上がり、少しずつではあるが手応えを感じられるようになったという。
副業は「何をやるか」より「どう続けるか」で結果が変わります。複数に手を出して分散させるより、一つに絞って土台を作るほうが、結果的に早く手応えを感じられることが多いです。共通する失敗パターンを知っておくだけでも、次に選ぶ副業での成功確率は大きく変わります。
大切なのは、あれこれ試すこと自体が悪いのではなく、同時に手を広げすぎないことです。一つの副業に集中し、ある程度の型ができてから次を検討する、という順番を意識するだけで、結果は大きく変わってきます。
副業選びに「絶対に正しい答え」はありません。それでも、今回紹介した6つの特徴を振り返り、自分がどこでつまずきやすいタイプかを知っておくだけで、次に選ぶ副業での立ち回り方は変わってきます。まなぶの失敗も、次に活かせば学びに変わります。

