結論

家族に相談せずに副業を始めて後悔する人の多くは、「うまくいってから話そう」「家族に迷惑はかけないから」と考えて、副業に使う時間やお金、副業を始める目的を、一緒に暮らす家族と話し合わないまま始めてしまう人です。副業は、自分一人で始められるように見えます。けれど、副業に使う夜や週末の時間、そして家計のお金は、家族と共有しているものです。この記事では、まなぶが聞いたAさんの失敗ストーリーをもとに、家族に相談せずに副業を始めて後悔する理由と、家族と一緒に副業を始めるための話し合い方を解説します。

1失敗ストーリー

「どうして先に言ってくれなかったの」と言われた夜

読書会のあと、公民館の和室で座布団を片付けながら、Aさんから副業と家族の話を聞くまなぶのイラスト

この話は、まなぶが月に一度参加している社会人の読書会で、顔なじみになったAさんから聞いたものです。読書会が終わり、会場の公民館の和室で座布団を片付けていたとき、まなぶが「最近、副業を始める人が多いですよね」と話すと、Aさんは「僕も始めたんだけど、家族とのことで大失敗してね」と、少し照れくさそうに話してくれました。

Aさんは、物流会社で事務の仕事をしている30代です。奥さんと小学生の子どもと3人で暮らしています。去年の春、Aさんは「子どもの教育費の足しにしたい」と考え、動画編集の副業を始めることにしました。ただ、奥さんには話しませんでした。「うまくいくか分からないし、稼げるようになってから驚かせたい」と思ったからです。動画編集用のパソコンは、家族のカードで分割払いにして買いました。

Aさんは、平日は子どもが寝たあとの夜中まで、週末は「仕事の残りがある」と言って部屋にこもり、編集の作業を続けました。ところが、3か月ほどたったある夜、奥さんがカードの明細を見て、Aさんに聞きました。「この大きな買い物、なに?」。Aさんは、そこで初めて副業のことを打ち明けることになったのです。

奥さんは、怒るよりも先に、悲しそうな顔をしたそうです。「お金のことより、どうして先に言ってくれなかったのかが悲しい。週末も部屋にこもってばかりで、子どもも寂しがってたんだよ」。Aさんは、家族のためと思って始めた副業で、家族に寂しい思いをさせていたことに、そのとき初めて気づきました。夜中まで作業をした翌朝は寝不足で、子どもとの朝ごはんの会話にも上の空だったこと。週末に公園へ行く約束を、何度も「また今度ね」と先延ばしにしていたこと。奥さんは、そうした小さな変化を、ずっと一人で心配していたのです。副業の収入は、3か月でパソコンの支払いにも届いていませんでした。「家族のためにと言いながら、家族の時間とお金を、勝手に使っていた」と、Aさんは座布団を重ねる手を止めて話していました。

Aさんはその夜、奥さんと遅くまで話し合い、副業を続けるための約束をいくつか決めたそうです。話を聞いたまなぶは、一人暮らしの自分には見えていなかった、副業と家族の関係の大切さを感じていました。

2原因分析

家族に相談せずに副業を始めて後悔する理由

1

副業の時間は、家族の時間でもある

副業をするのは、平日の夜や週末など、本業がない時間です。けれど、その時間は、家族と過ごしたり、家事を分け合ったりする時間でもあります。副業に使う時間を決めずに始めると、家族の時間が知らないうちに削られていきます。本人は「少しだけ」のつもりでも、家族から見ると、毎晩いない人になってしまうのです。副業を始める前に、「平日は何時まで」「週末はどのくらい」と、使う時間を家族と一緒に決めておきましょう。家事の分担を見直すことも大切です。

2

お金の出どころと、使い道を話していない

副業を始めるときには、道具や講座など、最初にお金がかかることがあります。家計から出すお金を、相談せずに使うと、金額の大小にかかわらず、信頼を損ねます。最初にかかる費用、毎月かかる費用、そして副業で得たお金を何に使うのかを、事前に話し合っておきましょう。先に予算を決めておけば、使いすぎも防げます。とくに、家族のカードや共通の口座を使うときは、少額でも必ず先にひと言伝えるようにしましょう。

3

「うまくいってから話そう」と考えてしまう

うまくいってから話して喜ばせたい、という気持ちは自然なものです。けれど、副業は、思ったようにうまくいかないことも多いものです。うまくいかなかったときほど、一人で抱え込み、話すきっかけを失っていきます。始める前に話しておけば、うまくいかないときにも家族に相談でき、早めに立て直すことができます。Aさんも、思うように依頼が取れなかった時期に、誰にも相談できずに焦りばかりが大きくなっていったそうです。

4

副業を始める目的を、共有していない

「家族のため」と思って始めた副業でも、その思いが伝わっていなければ、家族には「急に部屋にこもるようになった」としか見えません。なぜ副業を始めたいのか、何を目指しているのかを、言葉にして伝えることが大切です。目的が共有できていれば、家族が応援してくれることもあります。「教育費のため」と伝えていれば、奥さんは一緒に時間の使い方を考えてくれたかもしれない、とAさんは振り返っていました。

5

やめどきや見直しの約束をしていない

副業を始めるときに、続ける条件や見直す時期を決めていないと、家族の不安はいつまでも続きます。「3か月で月に〇円にならなければ見直す」「家族の行事の日は副業をしない」など、見直しの約束を先に決めておくと、家族も安心して見守れます。約束を決めることは、自分自身の副業を見直すきっかけにもなります。区切りがあることで、ずるずると続けて疲れ切ってしまうことも防げます。

3図解

家族に相談せずに副業を始めて後悔する人と、家族と一緒に始められる人の違い

⚠ 家族に相談せずに副業を始めて後悔する人のパターン
「うまくいってから話そう」と、黙って副業を始める
↓
家計のお金で道具を買い、夜も週末も作業にこもる
↓
家族が明細や様子の変化で気づき、初めて打ち明ける
↓
家族の信頼を損ね、副業も家族の時間も失いかける
◎ 家族と一緒に副業を始められる人のパターン
副業を始める目的を、家族に言葉で伝える
↓
使う時間・お金・家事の分担を、一緒に決める
↓
見直しの時期と、続ける条件を約束しておく
↓
家族に応援されながら、安心して副業を続けられる
4解決策

家族と副業について話すときのチェックリスト

話し合いは、一度で終わらせなくて大丈夫です。始める前に一度、始めてから1か月後にもう一度、と時期を決めて話すと、家族の不安も小さくなります。副業は、家族の理解があると、ずっと続けやすくなります。始める前に、次の項目を家族と話し合ってみてください。

  • 副業を始めたい目的を、家族に伝えた
  • 副業に使う時間(平日・週末)を一緒に決めた
  • 家事の分担を見直した
  • 最初にかかるお金と、毎月かかるお金を話した
  • 副業で得たお金の使い道を決めた
  • 見直しの時期と、続ける条件を約束した

Aさんの家では今、副業は平日の夜10時まで、日曜日は副業をしない日と決めているそうです。副業の収入と支出は、月に一度、奥さんと一緒にノートで確かめています。子どもには、自分が編集した動画を見せることもあるそうです。「副業は一人で始めるものじゃなくて、家族と一緒に始めるものだった」。公民館の窓から差し込む夕日の中で、Aさんはそう言って笑いました。

※副業を始めるときは、勤め先の就業規則で副業が認められているかも確認しましょう。副業の収入によっては、確定申告や住民税の申告が必要になる場合があります。家族の扶養に関わる場合は、とくに早めに確認しておくと安心です。
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まなぶまなぶ
Aさんは、家族に黙って副業を始めたら、奥さんに「どうして先に言ってくれなかったの」と言われてしまったそうです…。
みらいみらい
副業に使う時間とお金は、家族と共有しているものです。始める前に、目的と時間とお金を家族と話し合いましょう。
まなぶまなぶ
副業は一人で始めるものじゃなくて、家族と一緒に始めるものなんですね。

家族に相談せずに副業を始めて後悔する原因は、副業に使う時間とお金が家族と共有しているものだと考えず、目的も、見直しの約束も話さないまま始めてしまうことです。目的を伝え、時間・お金・家事の分担を一緒に決め、見直しの時期を約束する。それだけで、副業は家族に応援されるものになります。副業を始めるときに失敗しないための考え方は、副業スタートの失敗から学ぶでまとめています。

副業の始め方については、実績づくりの格安案件で失敗する人の特徴5選や転職したばかりで副業を始めるときに失敗しない方法もあわせて読んでみてください。

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