結論

勉強法を次々に変えて後悔する人の多くは、「もっと効率のいいやり方があるはず」と考えて、一つの教材や勉強法を最後まで使いきらないうちに、新しい本やアプリ、動画に乗りかえてしまう人です。乗りかえるたびに、また最初のページからやり直すことになり、どの教材も前半だけが分かった状態で、試験の日が近づいてきます。勉強法は「いちばんよいものを探すもの」ではなく、「一つ決めて、最後まで使いきるもの」です。この記事では、まなぶの失敗ストーリーをもとに、勉強法を次々に変えて後悔する理由と、教材の選び方・使いきり方を解説します。

1失敗ストーリー

3か月で、教材を5つも乗りかえた話

9月の夕方、机に散らばったいくつもの教材を前に、どれも前半しか進んでいないと気づいて頭を抱えるまなぶのイラスト

今年の夏、まなぶは、データ分析の基礎を問う資格の勉強を始めました。「取引先の数字を読み解いて、企画の根拠を示せるようになる」という目的を手帳に書き、10月の試験を目指すことにしたのです。最初に選んだのは、会社の先輩にすすめられた分厚いテキストでした。週に3日、朝の30分を勉強の時間にして、1章ずつ進めていくつもりでした。

ところが、2週間ほどたったころ、SNSで「このアプリなら、すき間時間で合格できる」という投稿を見かけました。「テキストより効率がよさそうだ」。まなぶは、アプリに乗りかえました。8月には、動画で解説してくれる講座の評判を知り、今度は動画で最初から勉強し直しました。さらに、書店で「1週間で分かる」という薄い本を見つけて買い、別のサイトの練習問題にも手を出しました。新しい教材を手に入れるたびに、「今度こそ効率よく進められる」と気持ちが上がり、最初のページから張り切って読み始めていました。

9月の終わり、まなぶは、手元の教材を並べてみて、はっとしました。テキストも、アプリも、動画も、薄い本も、どれも最初の3分の1ほどしか進んでいなかったのです。統計の基本の考え方は、どの教材でも何度も見たのでよく分かっていました。けれども、後半に出てくる分析の手法や、計算の問題は、ほとんど手つかずでした。乗りかえるたびに最初からやり直し、同じところばかりを勉強していたのです。

試験までは、あと1か月もありませんでした。まなぶは、机の上に散らばった教材を前に、頭を抱えました。「いちばんいいやり方を探しているうちに、いちばん大事な時間を使ってしまった」。窓の外は、すっかり秋の夕暮れになっていました。

2原因分析

勉強法を次々に変えて後悔する理由

1

もっといい方法があると、探し続けていた

勉強法や教材の情報は、SNSや書店にあふれています。どれも魅力的に見えるため、今使っている教材より、もっといいものがあるのではと感じてしまいます。けれども、多くの教材は、合格に必要な内容を同じように扱っています。教材の違いより、一つの教材を最後までやりきったかどうかのほうが、結果に大きく影響すると考えましょう。新しい情報を見かけたら、すぐに乗りかえず、まず今の教材を最後まで終わらせることを優先します。気になる教材は、メモに書いておくだけにしましょう。

2

教材を選ぶ基準を、決めていなかった

最初に教材を選ぶとき、何を基準にするかを決めていないと、あとから見た教材のほうがよく見えてしまいます。「試験の範囲を全部扱っているか」「問題がたくさん載っているか」「自分が読みやすいか」の3つで比べて、メインの教材を一つ決めるようにしましょう。書店で数ページを読んだり、無料の体験で中身を確かめたりしてから決めると、あとで迷いにくくなります。決めたら、その教材を勉強の中心に置き続けます。机の上には、その一冊だけを置いておくと、ほかの教材に気持ちが向きにくくなります。

3

乗りかえるたびに、最初からやり直していた

新しい教材に変えると、つい最初のページから始めたくなります。けれども、それをくり返すと、前半ばかりを何度も勉強することになり、後半の大事な内容にたどり着けません。どうしても教材を足すときは、今の教材で分からなかった部分だけを、別の教材で補うようにしましょう。メインの教材はそのまま進め、ほかの教材は「辞書」のように使うと考えると、全体の進み具合を見失わずにすみます。

4

試験までの道のりを、教材に当てはめていなかった

試験の日から逆に数えて、教材のどこをいつまでに終えるかを決めていないと、進み具合が見えず、「このやり方で間に合うのか」と不安になります。その不安が、新しい教材に目移りする原因になります。教材の目次を見て、章ごとに「いつまでに終えるか」を書きこんでおくと、今の進み具合と残りが分かり、安心して同じ教材を続けられます。最後の数週間は、問題を解き直す時間として空けておきましょう。

5

教材が合わないと感じたとき、誰にも相談していなかった

教材を使っていて分かりにくいと感じたとき、自分だけで「この教材が悪い」と決めてしまうと、また別の教材を探すことになります。分からないところは、同じ資格を持つ先輩や、講座の質問の窓口に聞いてみましょう。説明を聞けば分かることも多く、教材を変えずにすみます。まなぶも、最初に教材をすすめてくれた先輩に相談していれば、乗りかえる前に、分からないところを解決できたかもしれません。相談できる相手がいることは、一つの教材を使いきるための支えになります。

3図解

教材を探し続ける人と、一つを使いきる人の違い

⚠ 勉強法を次々に変えて後悔する人のパターン
新しい教材の評判を見るたびに、乗りかえる
↓
乗りかえるたびに、最初のページからやり直す
↓
試験までの道のりを、教材に当てはめていない
↓
どの教材も前半だけになり、後半が手つかずのまま試験を迎える
◎ 一つの教材を使いきる人のパターン
3つの基準で比べて、メインの教材を一つ決める
↓
章ごとにいつまでに終えるかを書きこみ、最後まで進める
↓
分からないところだけ、別の教材や人に聞いて補う
↓
試験の範囲を最後まで勉強でき、問題を解き直す時間も残る
4解決策

勉強法を次々に変えて後悔しないためのチェックリスト

新しい教材が気になったとき、乗りかえる前に、次の項目を確かめてみてください。迷ったときほど、今の教材に戻ることが近道です。新しい教材は、一冊を終えてから、仕上げの問題演習のために使えば十分です。

  • メインの教材を、3つの基準で比べて一つに決めた
  • 教材の目次に、章ごとにいつまでに終えるかを書きこんだ
  • 新しい教材を見かけても、まず今の教材を最後まで終わらせる
  • 教材を足すときは、分からない部分を補うためだけに使う
  • 分からないところは、先輩や講座の窓口に相談している
  • 試験の前の数週間は、問題を解き直す時間として空けている

まなぶは、9月の終わりに、先輩に相談しました。先輩は笑いながら、「最初のテキストを、最後まで一回やってみたら?足りないところは、そのとき考えればいいよ」と言いました。まなぶは、アプリや薄い本を棚にしまい、最初のテキストだけを机に残しました。目次に日付ではなく「第何週」と書きこみ、残りの章を4週間で終える計画を立てました。分からないところは、昼休みに先輩に5分だけ聞くようにしました。「いちばんいいやり方は、探すものじゃなくて、決めて続けるものだったんだな」。まなぶは、付箋だらけになったテキストを見ながら、そう思いました。教材を一つに決めてから、勉強に向かう気持ちもずっと軽くなりました。

5おすすめサービス

資格と学び直しで後悔しないために

勉強法に迷わないためには、自分の目的に合う学び方を最初に決めることと、試験までの計画を見える化しておくことが役立ちます。

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資格取得・キャリアアップの【ヒューマンアカデミー】

ITやAI、ビジネスなど、幅広い分野の資格講座から、目的に合うものを比べて選べるタイプです。教材や学び方に迷っているときは、無料の相談で、自分に合う進め方を聞いてから一つに決めると、あとで乗りかえずにすみます。

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時間管理を効率化したい人向け

タイムマネジメント・スケジュール管理ツール【todoist】

教材の章ごとに「いつまでに終えるか」を、やることとして登録できるタイプです。進み具合と残りがひと目で分かるので、「このやり方で間に合うのか」という不安から、新しい教材に目移りすることを防げます。

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まなぶまなぶ
もっといいやり方を探しているうちに、どの教材も前半だけしか進んでいませんでした…。
みらいみらい
勉強法は、いちばんよいものを探すものではなく、一つ決めて最後まで使いきるものです。3つの基準でメインの教材を決めて、章ごとにいつまでに終えるかを書きこみましょう。分からないところだけ、ほかの教材や人に聞いて補えば大丈夫です。
まなぶまなぶ
探すより、決めて続けるほうが近道なんですね。

勉強法を次々に変えて後悔する原因は、もっといいやり方があると探し続け、一つの教材を使いきらないうちに乗りかえてしまうことです。基準を決めてメインの教材を一つ選び、章ごとの計画を書きこみ、分からないところだけを補い、人に相談する。それだけで、試験の範囲を最後まで勉強できます。勉強法と試験対策で失敗しないための考え方は、勉強法・試験対策の失敗から学ぶでまとめています。

勉強法・試験対策については、資格の勉強が続かない人の特徴5選や資格試験の当日に失敗した話もあわせて読んでみてください。

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