メールの誤送信で後悔する理由
メールの誤送信で後悔する人の多くは、宛先の自動入力や、似た名前のファイルに頼ったまま、送る直前に「宛先・添付・本文」を確かめずに、急いで送信ボタンを押してしまう人です。メールは、一度送ると取り消すことがほとんどできません。宛先や添付をまちがえると、相手に迷惑をかけるだけでなく、別の取引先の情報を外に出してしまうことにもなります。誤送信を防ぐのは「慎重な性格」ではなく、「送る前の決まった確かめ方」です。この記事では、まなぶの失敗ストーリーをもとに、メールの誤送信で後悔する理由と、送る前と送ったあとにやるべきことを解説します。
同じ名字の、別の会社の担当者に送っていた話
今年の9月、まなぶは、2つの取引先に向けて、新しいサービスの見積書を用意していました。どちらも内容が似ていて、ファイルの名前は「見積書_最新」と「見積書_最新2」。金曜日の夕方、急ぎの会議が終わったあと、まなぶは「今日中に送ると約束していたんだ」と思い出し、慌ててメールを書き始めました。
宛先の欄に、担当者の名字を入れると、自動で候補が出てきます。まなぶは、いちばん上に出てきた名前を選び、見積書を添付して、本文を整えて送信しました。時計は、もう夜の7時を回っていました。「これで今週の仕事は終わりだ」。送ったメールを見返すこともなく、まなぶは、ほっとしてパソコンを閉じました。
翌週の月曜日の朝、家を出ようと玄関で靴をはいていたとき、スマートフォンに1通のメールが届きました。「金曜日にいただいたメールですが、お送り先をお間違えではないでしょうか」。送り主は、まなぶがメールを送るつもりだった担当者と、同じ名字の、別の取引先の担当者でした。しかも、添付していたのは、もう一方の取引先向けの見積書でした。宛先も、添付のファイルも、両方をまちがえていたのです。
まなぶは、靴をはきかけたまま、すぐに上司に電話をかけました。上司の指示で、受け取った担当者にはおわびとともにメールの削除をお願いし、本来送るはずだった取引先には、事情を伝えて改めて見積書を送りました。見積書には、取引先の名前と、サービスの値段が書かれていました。幸い、相手の担当者はすぐに削除してくれましたが、上司と一緒に、両方の取引先へおわびをすることになりました。「確かめれば10秒で防げたのに」。まなぶは、玄関で立ちつくしたまま、その10秒を何度も思い返しました。
メールの誤送信で後悔する理由
宛先の自動入力に、頼りきっていた
宛先の自動入力はとても便利ですが、同じ名字や似た名前の人がいると、いちばん上の候補が送りたい相手とは限りません。まなぶも、候補をよく見ずに選んでしまいました。宛先を選んだら、名字だけでなく、会社名やメールアドレスの「@」から後ろまで確かめる習慣をつけましょう。社外に送るメールは、宛先を最後に入れるようにすると、書きかけのまま送ってしまうことも防げます。
送る直前に、決まった確かめ方をしていなかった
送る前にメールを読み返していても、本文の言葉づかいばかりを見て、宛先や添付を見落とすことがあります。送信ボタンを押す前に、「宛先」「添付」「本文の相手の名前」の3つだけは、毎回声に出すつもりで確かめると決めておきましょう。確かめる項目を決めておけば、急いでいるときでも、短い時間で抜けなく確認できます。社外のメールは、すぐに送らず、数分後に送られる設定にしておく方法もあります。
ファイルの名前が、あいまいだった
「見積書_最新」「見積書_最新2」のように、どれが何のファイルか分からない名前を付けていると、添付のまちがいが起きやすくなります。ファイルの名前に、相手の会社名と日付を入れておくだけで、添付するときに取り違えに気づきやすくなります。添付したあとは、ファイルを一度開いて、中身が正しいかを確かめるのも効果的です。相手がファイルを受け取ったときにも、何の書類かがすぐに分かります。
疲れた時間に、急いで送っていた
誤送信は、忙しい日の夕方や、会議のすぐあとなど、気持ちがあせっているときに起きやすくなります。まなぶも、「今日中に送らなきゃ」という気持ちで、確かめる余裕をなくしていました。大事なメールは、できれば時間に余裕のあるうちに送るか、送る前に1分だけ手を止めて確かめましょう。どうしても遅くなるときは、相手に「明日の朝いちばんにお送りします」と伝えるほうが、あせって送るよりずっと安全です。
送ったあとにやるべきことを、知らなかった
誤送信に気づいたら、すぐに上司に伝え、受け取った相手へのおわびと削除のお願い、本来の相手への連絡を、会社の決まりに沿って進めることが大切です。まなぶは、仕事でミスを黙っていて後悔した経験があったため、すぐに上司に電話できました。誤送信は、気づいた時点で、すぐに報告することが、被害を小さくするいちばんの近道です。個人情報が含まれていた場合は、内容によって、会社として国への報告や本人への連絡が法律で求められることもあります。
急いで送る人と、決まった確かめ方で送る人の違い
メールの誤送信を防ぐためのチェックリスト
メールを送る前に、次の項目を確かめてみてください。慣れてしまえば、1通につき10秒ほどで確かめられます。その10秒が、大きなおわびを防いでくれます。急いでいる日ほど、この確かめ方を飛ばさないことが大切です。
- 宛先は、会社名とメールアドレスの「@」から後ろまで確かめた
- 社外のメールは、宛先を最後に入れるようにしている
- 添付のファイル名に、相手の会社名と日付を入れている
- 添付したファイルを開いて、中身を確かめた
- 本文に書いた相手の名前と、宛先が合っているか確かめた
- 急いでいるときは、送る前に1分だけ手を止めている
- 誤送信に気づいたら、すぐに上司に伝えると決めている
まなぶは今、社外へのメールは、本文と添付を整えてから最後に宛先を入れ、送る前に「宛先・添付・相手の名前」の3つを確かめています。見積書のファイルの名前には、必ず取引先の名前と日付を入れるようにしました。チームでも、社外のメールは数分後に送られる設定にすることになりました。確認の頼み方については、ダブルチェックを人任せにして失敗した話でも紹介しています。「送信ボタンを押す前の10秒は、自分と取引先を守る10秒なんだな」。まなぶは、送る前の画面を見直しながら、そう感じています。
仕事の失敗を減らすために
メールの誤送信を防ぐには、チームでメールの送り方の決まりを整えることと、ファイルやメールを正しく扱うパソコンの基本を身につけることが役立ちます。
業務プロセス整理・DX相談サービス【Chatwork DX相談窓口】
チームの仕事の流れや、社外とのやりとりの決まりを整理することから支援してくれるタイプです。送る前の確かめ方や、誤送信に気づいたときの連絡の順番をチームで決めておけば、一人の注意だけに頼らずにすみます。
資格と仕事に強い!個人レッスンのプログラミングスクール【Winスクール】
パソコンの基本的な使い方から、仕事で使う表や文書の扱い方まで、個人レッスンで学べるタイプです。ファイルの名前の付け方や整理のしかた、メールの設定など、ミスを防ぐ基本を身につけるきっかけになります。
まなぶ
みらい
まなぶメールの誤送信で後悔する原因は、宛先の自動入力やあいまいなファイル名に頼ったまま、送る直前に確かめずに、急いで送ってしまうことです。宛先は会社名とアドレスまで確かめ、ファイル名に相手と日付を入れ、送る前に3つを確かめ、気づいたらすぐに報告する。それだけで、誤送信はぐっと防げます。仕事の進め方とミスへの対応で失敗しないための考え方は、仕事の進め方とミス対応の失敗から学ぶでまとめています。
仕事の進め方・ミス対応については、同じミスを繰り返して失敗した話やミスの謝り方で失敗しない方法もあわせて読んでみてください。

