結論

音声配信の副業で失敗する人の多くは、「話すだけなら手軽に始められる」と考えて、誰に向けて話すのか、何を話して何を話さないのか、どうやって収入につなげるのかを決めないまま、配信を始めてしまう人です。音声配信は、顔を出さずに始められ、通勤中でも聞いてもらえる発信の方法です。けれど、話した言葉は、思っている以上に多くの人に、そのままの形で届きます。この記事では、まなぶが聞いたAさんの失敗ストーリーをもとに、音声配信の副業で失敗する人の特徴と、配信を始める前に決めておきたいことを解説します。

1失敗ストーリー

「ある取引先」の話を、その取引先の人が聞いていた

フットサルの練習のあと、コート脇のベンチでチームメイトのAさんから音声配信の副業の失敗談を聞くまなぶのイラスト

この話は、まなぶが月に2回参加している社会人のフットサルで、チームメイトのAさんから聞いたものです。夜の練習が終わり、コート脇のベンチで水を飲んでいたとき、まなぶが「Aさん、最近は音声配信をやっているんですよね」と聞くと、Aさんはタオルで汗をふきながら、「それが、もうやめたんだ。ちょっと怖い思いをしてね」と話してくれました。

Aさんは、住宅設備のメーカーで営業をしている30代の男性です。1年ほど前、「営業の毎日を話す番組なら、自分にも作れる」と考えて、音声配信を始めました。毎週末、自宅の机にマイクを置き、30分ほど話して配信します。番組の名前は「営業マンのぼやきラジオ」。いずれは広告や有料の配信で収入にしたいと思っていましたが、具体的な方法は、何も決めていませんでした。マイクやヘッドホンをそろえ、番組のジャケット画像も自分で作りました。「まずは話してみれば、あとは何とかなる」と思っていたのです。

聞いてくれる人は、なかなか増えませんでした。少しでも面白くしようと、Aさんは、仕事で実際にあった出来事を話すようになりました。「ある取引先の担当者が、毎回、見積もりのたびに無理な値引きを言ってきて…」。名前は出していませんでしたし、聞いている人も数十人ほど。愚痴の回は、ほかの回よりも少しだけ再生される数が多く、Aさんは「こういう話のほうが受けるんだ」と、だんだん本業の出来事を話す回を増やしていきました。「どうせ、知っている人は聞いていない」と、Aさんは思っていたのです。

ところが、ある月曜日の朝、Aさんは上司に呼ばれました。週末の配信で話した取引先の担当者が、その配信を聞いていたのです。話の中に出てきた商品の名前や、打ち合わせの日付、会話のやりとりから、自分のことだとすぐに分かったそうです。取引先から会社に連絡があり、Aさんは上司と一緒に謝りに行くことになりました。幸い、取引はなくなりませんでしたが、その担当者とは、しばらく気まずい関係が続いたそうです。

Aさんは、その日のうちに、すべての配信を非公開にしました。1年間で、収入はほとんどありませんでした。残ったのは、使わなくなったマイクと、気まずくなった取引先との関係でした。「声だけだから、身元は分からないと思っていたんだ。でも、話の中身で、ちゃんと分かってしまうんだよね」。Aさんは、誰に向けて何を話すのかを決めずに、ただ「面白い話」を探していたことに気づいたそうです。

2原因分析

音声配信の副業で失敗する人の特徴5選

1

話してよいことと、話さないことを決めていない

音声配信は、気軽に話せる分、つい本業の出来事や、身近な人の話をしてしまいがちです。けれど、名前を出さなくても、日付や商品、会話の中身から、誰のことかが分かってしまうことがあります。本業の取引先や同僚の話、会社の内部の情報は話さないと、配信を始める前に線を引いておきましょう。話す前に、「この話を本人が聞いたらどう思うか」と考えてみることも大切です。一度配信した音声は、誰かに保存されたり、切り取られて広まったりすることもあります。

2

誰に向けて話すのかを、決めていない

「なんとなく面白い話」を続けていると、聞く人にとっての理由が生まれません。「営業の仕事を始めたばかりの人に、明日から使える話し方のコツを届ける」など、聞いてほしい人と、その人が得るものを決めると、話す内容も自然と定まります。聞いてほしい人がはっきりすると、身内の話や愚痴に頼る必要もなくなります。

3

収入につなげる道筋を、考えていない

音声配信は、聞く人が増えても、それだけでは収入になりにくい発信の方法です。広告、有料の配信、自分のサービスへの案内など、どうやって収入につなげるのかを、最初に考えておくことが大切です。道筋が決まっていれば、どんな人に聞いてもらうべきかも見えてきます。収入の目標と、そこまでにかける期間も、ざっくりと決めておきましょう。

4

続けられる形を、考えていない

音声配信は、話す時間だけでなく、準備や編集、配信の手続きにも時間がかかります。最初から長い番組を毎週続けようとすると、本業が忙しい時期に、更新が止まってしまいます。1回10分など、無理なく続けられる長さと頻度から始めるようにしましょう。話すテーマを、先にいくつか書き出しておくのもおすすめです。録りためておけば、忙しい週も更新を止めずにすみます。

5

聞いてくれた人の反応を、見ていない

配信を続けていても、どの回がよく聞かれたのか、どんな感想が届いたのかを見ていないと、番組は良くなっていきません。よく聞かれた回と、途中で聞くのをやめられた回を見比べると、聞く人が求めている話が分かってきます。感想を送ってもらえる場所を用意しておくのも、聞く人との関係をつくる一つの方法です。届いた感想から、次の回のテーマが見つかることもあります。

3図解

音声配信の副業で失敗する人と、着実に育てられる人の違い

⚠ 音声配信の副業で失敗する人のパターン
誰に向けるかを決めず、気軽に話し始める
↓
聞く人を増やそうと、本業の出来事を話すようになる
↓
話の中身から、関係者に気づかれる
↓
配信をやめることになり、収入にもつながらない
◎ 音声配信の副業を着実に育てられる人のパターン
話さないことを決め、聞いてほしい人を決める
↓
収入につなげる道筋と、続けられる長さを決める
↓
聞いた人の反応を見ながら、番組を育てる
↓
安心して配信を続け、少しずつ収入につなげられる
4解決策

音声配信を始める前のチェックリスト

音声配信は、始める前の準備で、続けやすさも安全さも大きく変わります。最初の配信の前に、次の項目を確かめてみてください。

  • 本業の取引先や同僚の話はしない、と決めた
  • 聞いてほしい人と、その人が得るものを決めた
  • 収入につなげる道筋を考えた
  • 無理なく続けられる長さと頻度を決めた
  • 話すテーマを、いくつか書き出した
  • 勤め先の副業のルールを確かめた

Aさんは、しばらく配信をお休みしたあと、新しい番組の準備を始めているそうです。今度のテーマは、「家づくりを考えている人に、設備選びで後悔しないための話」。取引先や会社の話はしないと決め、話す内容は、毎回、台本にまとめてから録音するつもりだと言います。1回の長さは10分ほどにするそうです。「声だけの発信だからこそ、言葉を選ばないといけなかったんだよね」。そう言うと、Aさんは「さあ、もう一試合いこう」と、ボールを抱えてコートへ戻っていきました。

※音声配信で、会社の情報や、他人が特定できる話をすると、思わぬトラブルにつながることがあります。また、勤め先の就業規則で副業や社外での発信にルールがある場合もあるため、事前に確認しておきましょう。配信で収入が出た場合は、確定申告が必要になることがあります。
5おすすめサービス

発信・物販の副業を始めるなら

音声配信を副業として育てるには、続けられる時間の使い方を決めることと、届け方を学んでおくことが大切です。

A
時間の使い方を見える化したい人向け

タイムマネジメント・スケジュール管理ツール【todoist】

本業と副業の時間を見える形にして、区切りを意識しやすくするタイプです。収録や編集の時間をあらかじめ予定に入れておくと、無理のないペースで配信を続けやすくなります。

詳細を見てみる

B
届け方を学びたい人向け

マーケティング・集客学習サービス【ストアカ】

需要調査の方法や発信の仕方を体系的に学べるタイプです。誰に向けて、何を届ければよいのかを整理してから発信を始めたい人に向いています。

詳細を見てみる

まなぶまなぶ
Aさんは、音声配信で「ある取引先」の話をしたら、その取引先の人が聞いていて、会社に連絡が来てしまったそうです…。
みらいみらい
声だけの発信でも、話の中身で誰のことか分かってしまいます。話さないことと、聞いてほしい人を、始める前に決めましょう。
まなぶまなぶ
声だけの発信だからこそ、言葉を選ばないといけないんですね。

音声配信の副業で失敗する人の特徴は、話さないことや聞いてほしい人を決めず、収入につなげる道筋も、続けられる形も考えないまま、気軽に話し始めてしまうことです。話さないことを決め、聞いてほしい人と収入の道筋を決め、反応を見ながら番組を育てる。それだけで、音声配信は、安心して続けられる副業になります。発信・物販の副業で失敗しないための考え方は、発信・物販の副業の失敗から学ぶでまとめています。

発信・物販の副業については、SNSのPR案件を受けて後悔する理由や海外から仕入れて売る副業で失敗した話もあわせて読んでみてください。

ABOUT ME
アバター
みらい
みんなの失敗談を共有して、たくさんの学びや共感をお届けするメディア「https://SHIPPAI.JP」を運営しています