電子書籍の出版で後悔する理由
電子書籍の出版で後悔する人の多くは、「書き上げてストアに並べれば、誰かが見つけて買ってくれる」と考え、書くことだけに時間をかけてしまう人です。今は個人でも、費用をほとんどかけずに電子書籍を出版できます。しかし、出版のハードルが低い分、ストアには数えきれないほどの本が並んでいます。見つけてもらう工夫と、出版後に育てる仕組みがなければ、本は誰にも読まれないまま埋もれてしまいます。この記事では、まなぶの失敗ストーリーをもとに、電子書籍の出版で後悔する理由と、出版する前に考えておきたいことを解説します。
3か月かけた本は、1か月で3冊しか売れなかった
資料作成の副業を始めて3年目の冬。まなぶは、これまでに身につけた資料作りのコツを、電子書籍にまとめることにしました。個人でも無料で出版でき、一度出せばずっと売れ続ける。ネットで見たそんな言葉に、気持ちが一気に高まりました。
平日の夜と週末を使って、書いては直し、直しては書き足す日々が続きました。「せっかく出すなら、全部入れたい」。資料の構成、図の作り方、色の選び方、発表のしかた。原稿はどんどん膨らみ、書き上げるまでに3か月かかりました。表紙は、出版の前日の夜に無料のツールで30分ほどで作りました。タイトルは「資料作成の教科書」。価格は、なんとなく980円にしました。
出版した日、まなぶは友人や同僚にお知らせを送りました。その週のうちに3冊が売れ、「読んだよ」と連絡ももらいました。ところが、それから1か月、売上は一冊も増えませんでした。月末、日曜日の朝のコインランドリーで、洗濯が終わるのを待ちながら販売の画面を開き、まなぶは言葉を失いました。友人が買ってくれた3冊のほかには、本を見つけてくれた人が一人もいなかったのです。
試しにストアで「資料作成」と検索してみると、同じような本がずらりと並んでいました。どの本も、表紙で何の本かがひと目で分かり、紹介文には「どんな人が、読んだあとにどうなれるか」がはっきり書かれています。まなぶの本は、表紙も紹介文も、何が得られる本なのかが伝わりにくいものでした。3か月かけて中身を磨いたのに、読者が本を手に取る「入り口」には、たった一晩しかかけていなかった。まなぶは、時間の使い方を間違えていたことに気づきました。
電子書籍の出版で後悔する5つの理由
「ストアに並べば売れる」と思っていた
電子書籍のストアには、出版社の本から個人の本まで、膨大な数の本が並んでいます。出版しただけでは、検索結果の奥に埋もれてしまうのが普通です。出版はゴールではなく、読者に見つけてもらうためのスタートです。出版前から、どんな言葉で探す人に届けたいのか、どこで本の存在を知ってもらうのかを考えておく必要があります。ブログやSNSなど、自分の発信の場があれば、そこから本へつなげることもできます。
表紙・タイトル・紹介文を後回しにした
読者が本を手に取るかどうかは、多くの場合、表紙とタイトル、紹介文で決まります。小さな画像で並んだときに何の本か分からない表紙や、中身が想像できないタイトルでは、開いてもらうことすらできません。中身と同じくらい、「入り口」に時間をかけることが大切です。誰の、どんな悩みに答える本なのか。読んだあとに何ができるようになるのか。紹介文の冒頭で、そこが伝わるようにしましょう。表紙のデザインに自信がなければ、専門の人に依頼するのも一つの方法です。
価格や販売の仕組みを理解せずに決めた
電子書籍のストアでは、価格の設定によって受け取れる印税の割合が変わったり、読み放題のサービスに登録するかどうかで、ほかのストアで販売できるかが変わったりすることがあります。なんとなく価格を決めると、思っていたよりも手元に残るお金が少ないこともあります。出版する前に、利用するサービスの仕組みと条件を確かめ、どこで、いくらで、どんな形で売るのかを決めておきましょう。条件は変わることがあるため、最新の規約を確認することも欠かせません。
一度に大きく作り、反応を確かめなかった
「全部入れたい」と内容を膨らませるほど、書き上げるまでの時間は長くなり、誰に向けた本なのかもぼやけていきます。いきなり大きな本を作るのではなく、まずは一つのテーマに絞った短い本や、ブログ・SNSでの発信で、読者の反応を確かめてから広げるほうが、外れたときの痛手も小さく済みます。自分の知識を詰め込みすぎて売れなかった話は、オンライン講座販売の失敗から学ぶでも紹介しています。
出版したあと、何もしなかった
電子書籍は、出版したあとでも内容を直したり、表紙や紹介文を変えたりできます。読者の感想をもとに分かりにくい部分を書き直し、タイトルや紹介文を見直すことで、少しずつ読まれる本に育てていけます。出版した日に満足して手を止めてしまうと、本はそこから動かなくなります。月に一度は販売の状況を確かめ、何を直すかを決める時間を取りましょう。
電子書籍で後悔する人と、読まれる本に育てる人の違い
電子書籍を出版する前のチェックリスト
電子書籍は、書く前と出版したあとに何をするかで、結果が大きく変わります。出版を考えている人は、次の項目を確認してみてください。
- 誰の、どんな悩みに答える本なのかを一文で言える
- 同じテーマの本をストアで調べ、表紙・タイトル・紹介文を比べた
- テーマを一つに絞り、短い本や発信で反応を確かめてから書いている
- 表紙・タイトル・紹介文に、中身と同じくらいの時間を取っている
- 価格と印税の仕組み、読み放題などの販売条件を確かめた
- 出版後に、感想を集めて内容や紹介文を見直す予定を入れている
- 引用や画像・図の素材を、ルールを守って使っているか確かめた
まなぶはその後、本の中身を「営業資料の1枚目」だけに絞った短い本に作り直しました。タイトルは「営業資料は1枚目で決まる」。表紙は、資料の1枚目を直す前と後の図が小さな画像でも分かるデザインを、専門の人にお願いしました。紹介文の冒頭には、「提案資料を最後まで読んでもらえない営業担当の方へ」と書きました。
あわせて、SNSで1枚目の直し方のコツを少しずつ紹介し、そこから本へつながるようにしました。爆発的に売れたわけではありませんが、知り合い以外の人からの購入が毎月少しずつ入るようになり、感想をきっかけに資料作成の依頼が届いたこともありました。電子書籍は、出して終わりではなく、出してから育てるもの。まなぶは、そのことを3か月の遠回りで学びました。発信を続けるコツは、ブログ副業が続かない理由も参考になります。
電子書籍を読まれる本にするために
本の入り口を整えることと、伝わる文章を書く力を磨くことの両方が、読まれる本への近道です。
自分のスキルや得意が売れる【ココナラ】
デザインやイラストなど、さまざまなスキルを持つ人に仕事を依頼できるタイプです。電子書籍の表紙のように、自分では作るのが難しい部分を、実績を確かめながら依頼できます。出品されている相場を見ることで、費用の目安もつかみやすくなります。
Webライティングスキルアップ講座
読み手に伝わる文章の組み立て方や、タイトル・見出しのつけ方を学べるタイプです。我流での限界を感じている人に向いています。体系的に学ぶことで、自分の文章の癖にも気づきやすくなり、紹介文や本文の分かりやすさを高められます。
まなぶ
みらい
まなぶ電子書籍の出版で後悔しないために大切なのは、書き上げることをゴールにせず、見つけてもらうことと、出版後に育てることまでを計画に入れることです。テーマを絞り、入り口に時間をかけ、販売の仕組みを確かめ、出版したあとも見直していく。それだけで、本は副業の力になっていきます。発信・物販の副業で失敗しないための考え方は、発信・物販の副業の失敗から学ぶでまとめています。
副業そのもので失敗しないためのポイントは、副業で失敗する人の共通点もあわせて読んでみてください。

