結論

非公開求人だけに絞って後悔する人に共通するのは、「非公開求人=優良求人」という思い込みだけで転職活動の入口を一つに絞り込み、公開求人サイトや他のエージェントとの比較を最初からやめてしまうことです。非公開求人には非公開求人なりの良さがありますが、それだけに頼ることは、比較対象を自ら狭めることでもあります。本記事では、非公開求人だけに絞って後悔する人に共通する6つの原因と、後悔しないための考え方を、まなぶの失敗ストーリーとともに解説します。

1失敗ストーリー

まなぶ、非公開求人だけを信じて視野を狭める

同僚の画面越しに公開求人一覧を見て驚くまなぶのイラスト。当時見ていなかった選択肢の多さに気づく瞬間

まなぶが転職エージェントとの初回面談を受けたとき、担当者からこう言われた。「本当に良い求人は、実は世の中に公開されていないんです。非公開求人の中からご紹介していきますね」。その一言に、まなぶはすっかり納得してしまった。それ以来、まなぶは担当者から紹介される非公開求人だけをチェックし、転職サイトや他のエージェントには目もくれなくなった。

「非公開求人だから、きっと質の高い求人に違いない」と思い込み、なぜその求人が非公開になっているのかを、まなぶは一度も担当者に確認しなかった。実際には、単に応募が殺到するのを避けたいだけの理由で非公開にしている求人や、社内的な事情で公にできないだけの求人も混ざっていたが、まなぶにはそれを見分ける材料がなかった。

担当者から紹介される非公開求人は月に2〜3件程度で、まなぶはその少ない選択肢の中から、条件が完全には合わないと感じつつも「非公開求人はこれくらいしか紹介されないものなんだろう」と思い、妥協して一社に応募し、内定を受けた。

入社してから半年ほど経ったころ、たまたま同僚と転職活動の話になり、その同僚が使っていた転職サイトの画面を見せてもらった。そこには、まなぶが転職活動をしていた時期に公開されていた求人が並んでおり、その中には、まなぶが今の会社よりも興味を持てそうな条件の求人がいくつも含まれていた。しかも同僚は、まなぶが登録していたエージェントとは別に2社のエージェントにも登録しており、同じ時期により幅広い選択肢を比較した上で今の会社を選んでいたという。

驚いたまなぶは、当時登録していたエージェント以外にも複数のエージェントに登録し、公開求人サイトも併用していれば、もっと多くの選択肢を比較検討できたはずだったと気づいた。非公開求人を紹介してくれること自体はありがたいことだったが、それだけに頼り切り、他の入口を自分から閉ざしてしまっていたことが、後悔の正体だった。

同僚に「なんで非公開求人だけに絞っていたの?」と聞かれたまなぶは、「良い求人は非公開って言われて、それを疑わなかった」と答えるしかなかった。さらに同僚から「エージェントは複数登録するのが普通だよ」と言われ、まなぶは自分が1社の担当者の言葉だけを信じて、他の選択肢を検討する機会そのものを持たなかったことに気づかされた。

振り返れば、非公開求人はあくまで選択肢の一つであり、それだけを入口にする理由はどこにもなかった。もし当時、公開求人サイトも並行してチェックし、複数のエージェントにも登録していれば、比較できる求人の数はもっと多かったはずだと、まなぶは今になって思う。

2原因分析

なぜ非公開求人だけに絞って後悔する人が多いのか

1

「非公開求人=優良求人」という思い込みで、公開求人を一切見なくなる

非公開求人の中に条件の良い求人が含まれていることはありますが、それは「非公開だから良い」のではなく、たまたま良い求人が非公開扱いになっているだけです。公開求人の中にも同じくらい条件の良い求人は数多くあります。非公開かどうかを求人の質の判断基準にしてしまうと、比較の母数が大きく減ってしまいます。

2

非公開求人を紹介するエージェント1社だけに登録を絞り、比較対象が少なくなる

1社のエージェントが紹介できる非公開求人の数には限りがあります。複数のエージェントに登録すれば、それぞれが抱える異なる非公開求人に出会える可能性が広がりますが、1社に絞ってしまうと、紹介される選択肢の幅もそのエージェントの持ち駒次第になってしまいます。

3

非公開求人の「非公開である理由」を確認していない

求人が非公開になっている理由は一つではありません。応募殺到を避けるため、競合他社に知られたくないため、社内的な体制が整っていないためなど、理由によって求人の性質はまったく異なります。理由を確認しないまま「非公開だから特別」と捉えてしまうと、実態を見誤ることがあります。担当者に「なぜこの求人は非公開なのですか」と一言尋ねるだけでも、その求人の背景をより正確に理解する手がかりになります。

4

公開求人サイトや口コミサイトでの企業評判チェックを怠る

非公開求人はエージェント経由の情報が中心になりがちで、社員の口コミや評判といった第三者視点の情報が不足しやすくなります。公開求人サイトや口コミサイトも並行してチェックすることで、エージェントの説明だけでは見えない実態に気づきやすくなります。

5

非公開求人の紹介件数の少なさを気にして、条件に合わない求人にも安易に応募してしまう

紹介される非公開求人の数が少ないと、「これを逃したら次がないかもしれない」という焦りが生まれやすくなります。その焦りから、本来なら見送るはずの条件が合わない求人にも、つい応募してしまうことがあります。選択肢の少なさそのものが、判断を誤らせる原因になります。選択肢が少ないと感じたときこそ、いったん立ち止まって入口そのものを増やすことを考える価値があります。

6

複数エージェントを併用しない理由が「非公開求人があるから」というだけになっている

「このエージェントには非公開求人があるから」という理由だけで1社に絞ってしまうと、実は他のエージェントでも同じ求人が別の形で非公開扱いとして紹介されている可能性を見逃すことになります。非公開求人は各エージェントの専売特許ではなく、複数のエージェントが同じ企業の求人を扱っているケースも珍しくありません。

3図解

非公開求人だけに絞って後悔する人と、うまく進める人の違い

⚠ 非公開求人だけに絞って後悔する人のパターン
「非公開求人=優良求人」という言葉を鵜呑みにし、公開求人サイトを見なくなる
↓
エージェント1社だけに登録し、紹介される少ない非公開求人だけで判断する
↓
選択肢の少なさから焦りが生まれ、条件が合わない求人にも妥協して応募してしまう
↓
入社後に、当時見ていなかった公開求人の中により良い選択肢があったことに気づき後悔する
◎ うまく進める人のパターン
非公開求人はあくまで選択肢の一つと捉え、公開求人サイトも並行してチェックする
↓
複数のエージェントに登録し、紹介される非公開求人の幅を広げる
↓
非公開求人が非公開になっている理由を担当者に確認し、実態を見極める
↓
比較対象を広く確保した上で、納得感を持って転職先を選べる
4解決策

非公開求人だけに絞って後悔しないための6つのチェックリスト

ここまで見てきた6つの原因は、いずれも「非公開求人という入口を一つに絞ったこと」が発端になっています。非公開求人そのものが悪いわけではなく、それだけに頼り切ってしまうことが問題です。以下の項目を確認しながら転職活動を進めることで、選択肢を狭めすぎるリスクを減らすことができます。

  • 「非公開求人=優良求人」と決めつけず、公開求人サイトも並行してチェックする
  • エージェントは1社だけに絞らず、複数登録して紹介される求人の幅を広げる
  • 非公開求人がなぜ非公開になっているのか、担当者に理由を確認する
  • 口コミサイトなど第三者視点の情報で、企業の実態を補完的に確認する
  • 紹介件数の少なさに焦って、条件が合わない求人に安易に応募しない
  • 同じ求人が他のエージェント経由でも紹介されていないか、複数社で確認する
※非公開求人を紹介してもらうこと自体は、まったく問題のあることではありません。ただし、それを転職活動の唯一の入口にしてしまうと、比較できたはずの選択肢を自分で狭めることになります。非公開求人と公開求人、両方の入口を持っておくことが、後悔しない転職活動の土台になります。
5おすすめサービス

非公開求人だけに絞って後悔しないために頼れるサービス

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まなぶまなぶ
「非公開求人だから良い求人」って言葉を鵜呑みにして、公開求人も他のエージェントも見なくなっていたんだな……
みらいみらい
非公開求人は選択肢の一つであって、唯一の入口にする必要はありません。複数の入口を持っておくことが、後悔しない転職活動につながりますよ。

非公開求人だけに絞って後悔するのは、「非公開求人=優良求人」という思い込みから、公開求人サイトや他のエージェントという比較対象を自ら手放してしまうことから生まれます。非公開求人の理由を確認すること、複数のエージェントや公開求人サイトを並行して使うこと。この一手間の積み重ねが、非公開求人だけに絞ることによる後悔を防ぎ、納得感を持って転職先を選ぶための土台になります。

転職手法ごとに起こりやすい転職の失敗は転職フェア・イベント参加の失敗から学ぶでもまとめて取り上げています。あわせてご覧ください。

転職全般で確認不足による後悔については転職して後悔した人の特徴7選でも詳しく解説しています。

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