e-Taxの確定申告で失敗する人の特徴5選
e-Taxの確定申告で失敗する人の多くは、「スマホがあれば家ですぐに終わる」と考え、期限の直前に初めて操作を始めてしまう人です。e-Taxは便利な仕組みですが、マイナンバーカードの電子証明書の有効期限や暗証番号、読み取りに使うスマホの準備など、当日になってから気づいても、すぐには解決できない落とし穴がいくつもあります。この記事では、まなぶの失敗ストーリーをもとに、e-Taxの確定申告で失敗する人の特徴5つと、前もって済ませておきたい準備を解説します。
期限前夜、エラーの表示が消えなかった
副業の確定申告を、これまでは税務署の相談会場で済ませてきたまなぶ。今年は「e-Taxで家からやろう」と決めていました。何年か前に医療費控除の申告をしたとき、マイナポータルと連携して家から申告できたのを覚えていたからです。スマホとマイナンバーカードがあれば、会場の長い行列に並ばなくても申告できます。「家でできるなら、いつでもできる」。そう思って、気づけば申告期限の前日になっていました。
夜10時。まなぶは机に源泉徴収票と副業の記録を並べ、パソコンで国税庁の作成コーナーを開きました。ところが、マイナンバーカードをスマホで読み取ろうとすると、エラーの表示が出ます。何度試しても先に進めません。調べてみると、カードの電子証明書の有効期限が、少し前に切れていたのです。更新には市区町村の窓口に行く必要があり、夜中にはどうにもできません。
ほかの方法を探そうとして、まなぶは別の暗証番号も試しました。しかし、作ったときに決めた番号を正確に覚えておらず、何度か間違えたところで画面に「ロック」の文字が表示されました。焦りで手が冷たくなっていきます。時計はもう深夜0時を回っていました。
結局その夜は、作成コーナーで申告書を作って印刷し、翌日の夜に郵便局の夜間窓口へ持って行って、期限の日付の消印で郵送することになりました。「家で、すぐに終わる」はずが、2日がかりで、いちばん手間のかかる方法になった。まなぶは、e-Taxの準備を当日まで何ひとつしていなかったことを後悔しました。
翌月、休みを取って市役所の窓口に行き、電子証明書の更新とロックの解除を済ませました。窓口の担当者に「期限が近づくとお知らせが届いていたと思いますよ」と言われ、家に帰って郵便物の山を探すと、未開封の封筒が見つかりました。まなぶは苦笑いするしかありませんでした。
e-Taxの確定申告で失敗する人の特徴5選
期限の直前に初めて操作する
e-Taxは24時間いつでも使える仕組みですが、初めて操作するときは、カードの読み取りやログインの設定など、思わぬところでつまずきがちです。期限の直前にトラブルが起きると、窓口に相談する時間も残っていません。本番の申告の前に、一度ログインまでを試しておくだけで、当日の不安は大きく減ります。また、申告の期限が近づくほど、問い合わせの窓口も混み合います。前に一度使えたからといって、今年も同じように使えるとは限らないのです。期限に遅れてしまった場合の話は、確定申告の期限に遅れて失敗した話で紹介しています。
電子証明書の有効期限を確認していない
マイナンバーカードには、カードそのものの有効期限とは別に、e-Taxなどで使う電子証明書の有効期限があります。電子証明書は、発行から5回目の誕生日までが有効期限です。カードが手元にあっても、電子証明書が切れていればe-Taxでは使えません。更新は市区町村の窓口で行うため、期限が近いかどうかを早めに確かめておく必要があります。期限前に届くお知らせの封筒も、開けずにしまわないようにしましょう。
暗証番号を正確に把握していない
マイナンバーカードには、用途ごとにいくつかの暗証番号があります。作ったときに決めたきりで覚えていないと、入力を何度か間違えたところでロックがかかり、窓口で解除してもらうまで使えなくなります。暗証番号は、どれが何の番号かを分かる形で、安全な場所に控えておくことが大切です。うろ覚えのまま何度も試すのは避けましょう。自信がないときは、試す前に市区町村の窓口で再設定の方法を確認しておくほうが、結果的に早く済みます。
スマホやパソコンの環境を事前に確かめていない
e-Taxでは、マイナンバーカードを読み取れるスマホや、対応したブラウザ、必要なアプリが求められることがあります。古い機種や、設定によっては読み取りがうまくいかない場合もあります。使う機器でカードが読み取れるかを、時間に余裕があるうちに試しておくことが失敗を防ぐ近道です。スマホを買い替えた年は、特に注意が必要です。読み取りの位置が機種によって違うため、うまくいかないときはカードを当てる場所を少しずつずらして試してみましょう。
マイナポータル連携を準備していない
マイナポータルと連携すると、医療費の情報や、生命保険料・ふるさと納税などの控除証明書のデータを、申告書に自動で取り込める場合があります。ただ、この連携は申告の当日に始めるとかえって時間がかかります。事前に連携の設定を済ませておけば、入力の手間と入力ミスの両方を減らせます。医療費控除で連携を使った話は、医療費控除を申告せずに後悔する理由でも紹介しています。
e-Taxで失敗する人と、スムーズに終えられる人の違い
e-Taxの確定申告で失敗しないためのチェックリスト
e-Taxの準備は、確定申告の時期より前の、年明けすぐに済ませておくのがおすすめです。次の項目を確認しておきましょう。
- マイナンバーカードの電子証明書の有効期限を確認した
- 用途ごとの暗証番号を、分かる形で安全に控えている
- 申告に使うスマホやパソコンで、カードが読み取れるか試した
- マイナポータル連携を設定し、取り込める控除証明書を確認した
- 源泉徴収票や副業の記録など、入力に必要な書類を1月中にそろえ始めた
- 期限の1週間前までに申告を終える予定を立てた
もし準備が間に合わない場合でも、作成コーナーで申告書を作って印刷し、郵送や税務署の窓口で提出する方法があります。e-Taxが使えなくても、申告そのものをあきらめる必要はありません。ただし、郵送は期限の日付の消印が必要になるため、ぎりぎりになると郵便局の窓口が開いている時間にも注意が必要です。まなぶは翌年から、1月の最初の週末を「e-Taxの準備の日」と決めて、カードと暗証番号、読み取りの確認をまとめて済ませるようにしました。
確定申告を落ち着いて終えるために
e-Taxをスムーズに使うには、1年分の記録がすぐに取り出せることと、迷ったときに相談できる先があることが大切です。
サブスク管理・家計簿アプリ【マネーフォワードME (ミー)】
口座やカードのお金の動きを一覧で確認できるタイプです。副業の収入や医療費、控除に関わる支払いを日ごろから記録しておけば、e-Taxで入力するときにすぐに金額を確かめられます。見落としがちな支出を可視化する助けにもなります。
副業向け確定申告・税務相談サービス【リベ大税理士法人】
利益が出た場合の確定申告や、経費計上について相談できるタイプです。申告書の書き方や控除の入れ方など、自分だけでは判断に迷う部分を専門家に確認できます。自己流で処理して後から慌てるより、早めに相談しておく方が安心です。
まなぶ
みらい
まなぶe-Taxの確定申告で失敗しないために大切なのは、「いつでもできる」を「直前でいい」と取り違えないことです。電子証明書の期限、暗証番号、使う機器、マイナポータル連携。この4つを年明けに確かめておけば、家から短い時間で申告を終えられます。税金や制度の手続き全体で損をしないための考え方は、税金の手続きで損する失敗から学ぶでまとめています。
お金の失敗を全体から見直したい人は、NISAで失敗する人の特徴もあわせて読んでみてください。

